ジャズ・シンガー(1980)

劇場公開日:

解説

歌手の道を選び栄光をめざす若者の姿を通じて、屈折した肉親の愛情の行方を描く。製作はジェリー・レイダー、監督は「アシャンティ」のリチャード・フライシャー。サムソン・ラファエルソンの原案を基にしたスティーブン・H・フォアマンが脚色。脚本はハーバート・ベイカー、撮影はイシドア・マンコフスキー、場面音楽はレナード・ローゼンマン、オリジナル・ソング・スコアはニール・ダイアモンドが各々担当。出演はニール・ダイアモンド、ローレンス・オリビエ、ルーシー・アーナス、カトリン・アダムス、フランクリン・アジャイなど。

1980年製作/アメリカ
原題:The Jazz Singer
配給:日本ヘラルド
劇場公開日:1981年4月18日

ストーリー

ジェス・ロビン(ニール・ダイアモンド)は、ショー・ビジネスの世界に生きようと曲を書き歌っていた。しかし、彼の本名はヤッセル・ラビノビッチといい、ユダヤ教先唱者カンター(ローレンス・オリビエ)の息子で、先唱助手を本職としている。ある日、カリフォルニアに旅立っている友達のババ(フランクリン・アジャイ)から電話があり、ロック界のスーパースター、キース・レノックスのために曲をアレンジしてくれないかと頼まれる。父の勤続4周年のパーティで、ロスに旅立つことを父に打ち明けるジェス。ロスで、彼は、レノックスの代理人モリー(ルーシー・アーナス)に迎えられる。しかし、彼がアレンジした曲を歌うレノックスに不満を感じたジェスは、自らがそれを歌い、それを聴いたレノックスがジェスとババたち兄弟をクビにした。一方、ジェスの才能を信じていたモリーは、ジェスのマネージャーをひきうけ、売り込みにかかる。その結果仕事が増えるジェス。しかし、家では彼の帰りを望んでおり、妻のリフカ(カトリン・アダムス)が説得にやってくる。そして、新しいジェスの生活についてゆけないと感じたリフカは、離婚を決意する。妻に去られるジェスは、モリーに愛を告白し、2人は恋に落ちていった。そんなジェスのもとに、激怒したカンターが現われ、彼を勘当し嵐のごとく去って行った。それ以後、仲間やモリーに怒鳴りちらすジェスは、モリーが妊娠したことも知らずに放浪の旅に出てしまった。それから1年後、ババから、自分の子供の存在を聞いたジェスはモリーの元に戻ってくるが、先唱者の役目を果たして欲しいという叔父の頼みを拒否した。しかし、「晴罪の日」、彼は姿を現わし、無事礼拝をすませた。カンターも、孫の存在を知ってから心をほぐし、ジェスのワンマン・ショーにも姿を見せるのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第38回 ゴールデングローブ賞(1981年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ニール・ダイアモンド
最優秀助演女優賞 ルーシー・アーナズ
最優秀主題歌賞
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映画レビュー

3.0体よりピザがいい

2021年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 初のトーキー映画として知られる『ジャズ・シンガー』(1927)のリメイクとして1980年に作られた本作。一体どこがジャズなの?と不思議な気分にさせられたが、息子の名前がチャーリー・パーカー・ラビノビッチとか言ってたあたりで、ジャズ愛も少し感じた・・・みんなチャーリー・パーカーが好きなんだね。

 音楽はほぼエンターティナーであるニール・ダイアモンドの書き下ろし。サントラもかなり売れたようで、数曲は聴いたことがあった。その程度。はっきり言ってポップス(ちょっとロック)だ。中盤までは男性歌手版スター誕生のような雰囲気で、音楽的な挫折よりも父親(ローレンス・オリビエ)との愛、そして確執が描かれる。

 ニューヨークのユダヤ人街。厳粛な家庭環境と代々続く聖歌隊(cantor)の血筋。聖歌隊リーダーとして生活の糧を得ていたが、ポピュラーソングの作詞作曲も続けている。黒人の親友ババに誘われ、黒人クラブで黒塗りにして歌ったりするが、やがてLAへ才能を確かめるべく旅立つことになった。新婚なのに妻を置いて・・・

 マネージャーとなるモリーとの出会い、そして歌手として頭角を現す・・・が、ジェスが帰ってこないため妻や父が訪れ、そして家族の絆がピンチになる。そんな感じの内容。

 実際にユダヤ人家庭で育ったダイアモンドだけにユダヤ教会での聖歌もさまになっているし、ライブでの演奏も素晴らしい。ちょっと天才肌でバンドに当たり散らしたり、家を飛び出して放浪するなんて展開は良かったけど、全体的には演技力が弱かっただろうか。実際、ゴールデングローブ賞にノミネートされる一方でラジー賞を受賞しちまった。まぁ、ミュージシャンとしては素晴らしいし、最も成功したアダルト・コンテンポラリーのアーティストとしてエルトン・ジョン、バーバラ・ストライザンドに次いで3位にランクされていたらしい。

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kossy
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