劇場公開日 1947年8月30日

「流れ着いた果ての場所で。」荒野の決闘 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0流れ着いた果ての場所で。

2022年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1946年。ジョン・フォード監督。弟が殺されたことから犯人捜しのためトゥームストンで保安官をすることになるアープ。街を仕切るドク・ホリデイと奇妙な信頼関係を築き、犯人の見当もついてくるが、ドクのいいなずけ(クレメンタイン)が街を訪れて今の愛人が騒ぎ出すことから、事件は急展開していく。
アープ、ドク、クレメンタインがそれぞれ過去を持ちつつ流れ着いた場所で出会う。そこに地元のクラントン一家との抗争がからむ。そこには偶然と行き違いと複雑な力学がからみ、アープとドクは友情をはぐくみつつ銃で打ち合うし、アープとクレメンタインは他人行儀な距離と保ちつつダンスを踊ったりする。一瞬ごとに目が離せない場面と展開が続く。
流れ着いた者たちはいずれ流れ去っていく。下からあおるカメラに捉えられた白い雲の割合が多い青空。なんと豊饒な映画。なんたる解放感。

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