九老アリラン

劇場公開日:

解説

現代の韓国の労働問題を下敷きに、イデオロギーと人間愛の葛藤、社会の矛盾や不条理を、働く女性たちの群像を通して描いたヒューマン・ドラマ。韓国の人気作家・李文烈の小説を、人間を真摯に見つめる姿勢と抑制の効いたリアリズム演出で映画化した、林鐘元監督のデビュー作。製作は「馬鹿宣言」のパク・チョンチャン、脚本はパク・グァンウとイ・ハヨン、撮影は「ディープ・ブルー・ナイト」の鄭光石、音楽は「暗闇の子供たち」の金永東がそれぞれ担当。出演はオク・ソリ、ユン・ジヒョら若手女優陣。助演に「アダダ」「ホワイト・バッジ」の李慶栄ほか。

1989年製作/韓国
原題:九老Arirang
配給:アジア映画社=ジューン企画
劇場公開日:1994年6月11日

ストーリー

ソウル・九老工業団地の裁縫工場で働く女子労働者たちは、特別勤務や夜間作業をしながらも、それぞれ夢を抱き懸命に生きている。弟の大学進学のため自分を犠牲にし、利己主義の殻に閉じこもるチョンミ(オク・ソリ)。孤児という生い立ちゆえお金に執着するミギョン(ユン・ジヒョ)。恋人の出世を待ち望むながらせっせと給料を貢ぐチョンジャ(キム・ナヨン)。フィブン(イ・ヨンボク)はマンベと結婚式を挙げ、貧しいながらも幸せな生活を送っていた。学業を中断し、真の自分の姿を追い求めて働いているが、過酷な現実の中で自分を見失いそうになっている青年ヒョンシク(李慶栄)をミギョンは助け、2人は次第にひかれ合う。ある日、マンベの感電事故をきっかけに、劣悪な作業条件や非人間的な待遇、ボーナス支給の遅延など、労働者たちの今までに積もり積もった不満が爆発し、労使間の対立は決定的となった。ストライキは成功するが、ヒョンシクは会社側の偽装労働者として手配された。恋人に裏切られたミギョンは狂ったように仕事に没頭し、眠気覚ましに服用した薬のせいで屋上から足を滑らせ、死亡する。人けのない工場のクリスマスの朝、同僚たちの葬儀の列は続く……。

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