空中レヴュー時代

解説

「レヴュー艦隊」と同じくルウ・ブロックが作製に参与した映画で、自ら原案を立て「類猿人ターザン(1932)」のシリル・ヒューム、「宝石泥棒」のアーウィン・ゲルシー、H・W・ヘーンマンがこれを共同脚色し、「フービー」「突貫赤ん坊」のソーントン・フリーランドが監督「スポーツ・パレード」「頓珍漢嫁探し」のJ・ロイ・ハントが撮影した。作曲は舞台のミュージカル・コメディーで名高いヴィンセント・ユーマンスが書き、舞踊は「レヴュー艦隊」のデーヴ・ゴールドが振り付けしている。主演者は「南海の劫火(1932)」「リオの誘惑」のドロレス・デル・リオ、「ブタペストの動物園」「紅塵」のジーン・レイモンド、「素晴らしき人生」「デリシアス」のラウル・ロウリン、「四十二番街」「ゴールド・ディガース」のジンジャー・ロジャース、英米ミュージカル劇団の人気俳優フレッド・アステアという顔振れで、ウォルター・ウォーカー、フランクリン・バクグボーン、故ブランシュ・フレデリシ等が助演している。

1933年製作/アメリカ
原題:Flying Down to Rio

ストーリー

ロージャー・ボンドは金元のお坊ちゃんで「ヤンキー・クリッパース」と称するジャズ・バンドにリーダーをしている。小唄作家としても相当の腕があり、自用の飛行機にはピアノを積み込んでいるという変わり者だ。フロリダのマイアミで彼のバンドを指揮した時、ロージャーはラテン系の美人に岡惚れした。その美人は南米リオ・デ・ジャネイロのレゼンデという富豪の1人娘ベリニャだった。ところがロージャーは彼女とダンス等したために、ホテルから出演お断りされてしまう。ベリニャは父親が病気のため支給帰国することになった。一方ロージャーもリオのアトランチコ・ホテルから申込があった。そこで彼は自分の飛行機に彼女を同乗させる。途中無人境と思わしき所に不時着してロージャーは恋をささやいた。ところが彼女には婚約者がリオにあるという。しかもその婚約者は、彼の大学の同窓ドン・ジュリオだった。そしてアトランチコ・ホテルはベリニャの父レゼンデの経営するものであった。ところがホテルを横取りしようと企んでいる悪資本家組合はその筋を動かして、ブラジルの主府の大ホテルでアメリカ音楽を演奏することを許さず、という命令を出させた。そのためせっかくやってきたヤンキー・クリッパース一行は手も足もでないこととなり、ベリニャは幼年時代にドン・ジュリオと誓い合った婚約は破ることはできない、というのでロージャーは恋にも破れねばならない羽目となった。が、ヤンキー・クルッパースが出演できぬとなれば、ベリニャの父親は責任場ホテル経営しなければならぬ、ということをしったロージャーは愛人の父を救うために、リオ・デ・ジャネイロの上空で飛行機応用の空中レヴューを演ずる計画を立てる。それは世界最初の空中レヴューとして大成功を博し、ベリニャの父親の面目は立って悪資本家組合は敗退の止むなきに到った。ロージャーはそれを名残にアメリカへ帰るべく定期旅客機に乗った。ドン・ジュリオはベリニャが真実愛しているのはロージャーである以上自分が退くことを決意し、彼女をせき立てて飛行機上で結婚しようといって出発間際の旅客機に乗り込んだ。そして飛行士に頼んでベリニャとロージャーに空中結婚の式を挙げさせ、自らはパラシュートで飛び降りたのである。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第7回 アカデミー賞(1935年)

ノミネート

主題歌賞
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