気まぐれ天使(1948)

劇場公開日:

解説

「ジェニーの肖像」などで知られるロバート・ネイザンの小説を、「我等の生涯の最良の年」「レベッカ」のロバート・E・シャーウッドと、レオナルド・バーコヴィッチが協同脚色し、「星は輝く」「幸福の森」のヘンリー・コスターが監督した、サミュエル・ゴールドウィン・プロ1948年度作品。撮影は「嵐ケ丘」「西部の男」の故グレッグ・トーランド、音楽は「我等の生涯の最良の年」のヒューゴー・フリードホーファーが担当している。「夜も昼も」「僕は戦争花嫁」のケーリー・グラント、「星は輝く」のロレッタ・ヤング、「天国への階段」「最後の突撃」のデイヴィッド・ニーヴンの主役3人を助けて、「夜も昼も」のモンティ・ウーリー、「大時計」のエルザ・ランチェスター、「大地は怒る」のグラディス・クーパー、「毒薬と老嬢」のジェームズ・グリースン、「青春学園」のセーラ・ヘイドン、キャロライン・グリムスらが助演する他、ミッチェル少年聖歌隊が合唱場面に出演している。

1948年製作/アメリカ
原題:The Bishop's Wife
配給:大映
劇場公開日:1951年2月20日

ストーリー

新しく町へ任命されて来た司教ヘンリー・ブロームは、美しい妻ジュリアと1人娘のデビーとの3人暮らしで楽しい毎日を送っていた。町に新しい教会堂が建設されることになり、その基金募集が先ヘンリーに課せられた仕事となった。律儀だが気の弱い彼は、教区の顔役ハミルトン夫人を口説き落すだけでも手に余り、自然妻もなおざりにすれば、親友のワザリッジ教授にも不義理を重ねるという状態で、ついに彼は神に救いを求めた。その祈りに応えるように現われたのが不思議な人物ダドリーで、司祭のアシスタントとして、この男は超人的な手腕を振って当面の難題を次々にさばき始めた。人々はみなこの不思議な青年の魅力にひきつけられ、彼の現わす「奇蹟」に驚異と感謝の眼を見張ったが、中でも彼にすっかり心をうばわれたのは司教の妻ジュリアであった。ダドリーも、フランス料理へ招待したり、スケートに誘ったり、彼女には人一倍親切だったのである。ヘンリーは嫉妬のあまり、彼を解雇しようとした。しかしダドリーが、ワザリッジの眠っていた学問への情熱をわきたたせたり、難物のハミルトン夫人を苦もなく説得して基金に応募させたりするのをみては、ヘンリーも沈黙せざるを得なかった。かくて、ジュリアが完全に彼のとりこになりかけた時、ダドリーは彼女に言った。自分の行動はすべて、彼女に夫に対する愛を呼び覚まさせるためだった、自分が去ったら、地上の人は1人残らず自分のいたことなど記憶に残らないのだ、と。そしてその言葉通り、彼はクリスマス・イヴの夜12時の鐘の音と共に、永久にこの町から消えて言った。そのあと、司教夫妻は、なぜこのように自分たちは幸福なのかと、娘のベッドに置かれた天使の人形をみつめながらいぶかるのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第20回 アカデミー賞(1948年)

受賞

音響録音賞  

ノミネート

作品賞  
監督賞 ヘンリー・コスター
編集賞
作曲賞(ドラマ/コメディ) ヒューゴ・フリードホーファー
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