劇場公開日 2012年11月3日

「ロバート・アルドリッチの遺作(伝説の女子プロレス映画)」カリフォルニア・ドールズ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ロバート・アルドリッチの遺作(伝説の女子プロレス映画)

2022年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1981年(アメリカ)監督:ロバート・アルドリッチ(遺作)
主演はピーター・フォーク。

この映画はカルト的名作の言い伝えがあり、いつか観ようと思ってました。
やはり、誉れ高い・・・その評判通りでした。

若くて長身でスタイル抜群の美女ふたり。
リングネーム「カリフォルニア・ドールズ」
本当に綺麗なおふたりさんです。
なんでこんな可愛いオネーちゃんが一夜のファイトマネー500ドルで、
排気ガスを撒き散らすアメ車(マネージャーのピーター・フォークの愛車)に、
乗って北米各地のリングを回って興行して行くのか?
シカゴ→からプロレスの聖地・ピッツバーグまでのロードムービーです。
用心棒みたいなマネージャーがピーター・フォーク。
かなりヤバい橋を渡ります。
ろくな食事にも有り付けず、昼は移動、夜はリング。
何の楽しみもないドールズ
でも、カリフォルニア・ドールズには、夢があるんです。
チャンピオンになって、有名になりたい。
お金持ちになりたい!!
それにしても過酷なロードムービー。
ハンバーガーと駄菓子とタバコそして安モーテル。
カリフォルニアドールズはすごい根性してます。

遂に遂に、2人は北米チャンピオンリーグで宿敵の北米チャンピオンに挑戦する
事になるのです。

相手はチョーク(首を締め上げる)
髪を踏んづけて引き上げる。
胴体(内臓)を蹴りお腹を踏みつける・・・などなど反則の数々。
お金で買収されてるレフェリーは、チャンピオン側の回し者。

ラスト30分に渡るプロレスシーンの迫力は物凄いです。
スタントなしだとか!
何度もドールズが死ぬのでは?と思います。
首が折れるか?と思います。

それでも声援とリングのお客さんの熱狂がドールズを後押しします。
「ファイティング・ファミリー」も良かったけれど、この映画も負けていません。
女子プロボクシング映画「ミリオンダラー・ベイビー」
こちらはアカデミー賞作品賞。
比べるのもおこがましいですが、人間ドラマは確かに薄いです。
でもリングシーンの盛り上がりは負けてないです。

琥珀糖