劇場公開日 2012年11月3日

「働く大衆への暖かいエール!」カリフォルニア・ドールズ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0働く大衆への暖かいエール!

2018年10月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

文句なしに面白い!理屈抜きだ
刑事コロンポで超有名俳優になったピーター・フォークが、その冴えない中年男のイメージをそのまま流用して役にはまり見事な演技
二人の女子レスラーの容姿も美しく楽しい
クライマックスのリング登場シーンは最高の盛り上がりでワクワクする!

どさ回りのいつになったら日の当たるところにでれるかわかりもしない、いつまで経っても底辺のままぐるぐると回っているだけ
誰しも若い時に経験することだ
それをアルドリッチ監督は女子プロレスという誰もが少ししか知らない業界を取り上げて、泥まみれになってそこから這い上がるストーリーをロードムビーとして物語に仕上げて見せる

正に普遍的なテーマだ
成功するためには、長い下積み生活の辛抱、文字通り泥レスを登場させて泥まみれになって働け、どうせどこに行ってもゲスばかりだ、プライドがなんだ、多少卑怯であってもチャンスを掴め、ここ一番の大勝負に臨んだなら自己演出の大事さを知れ
どの業界で働いていようが、無名の者が芽を出し、上に這い上がる為の秘訣は同じだ
だからこそ本作は万人の心に刺さるのだ
働く大衆へのエールなのだ

つまり、本作はリノのリングサイドで子供達や観客がふるポンポンのような映画なのだ

あき240