劇場公開日 1968年2月24日

「打たれないで」俺たちに明日はない ゴリラ紳士さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0打たれないで

2020年4月27日
iPhoneアプリから投稿

「俺たちに明日はない」(日本語)

 1930年代にアメリカ中西部で銀行強盗と殺人を繰り返したカップルの物語。

 なぜか、倫理観に反して不人道的なことをしている彼らに感情移入してしまう。1930年、世界恐慌で経済が落ち込んでいたアメリカ。そんな中、彼ら2人もまた生きるということに必死だったのであろう。そして欲に限りなく忠実だった。車が走り出す時の西武の音楽とクライドの粋な男前とボニーのセクシーさが相まって、いけてる2人組だった。兄に対するクライドの想いとか、ボニーとクライドのどうしようもない恋のぶつけようのない不安や混沌。そんなのが渦巻いて気づいたら2人の虜になっていた。無闇に人を殺したりしないし、気さくなクライドが犯人としてかっこいい。

 2人は、特にボニーは死を予測していたみたい。母親の、どうせ捕まっちまうんだよという発言が、かなり象徴的で、それがボニーを一層死というものに近づける。最後、2人が蜂の巣になるシーン。あそこで打たれないでくれって祈る視聴者は多かったと思う。それくらい、最後の2人は幸せに満ちていて、これからってときで、あああ、爽快感の中の不安と、焦燥感と、死というものに近づく感傷的な気持ちを抱えた男女。したことは確かに悪いのだけど、やっぱりかっこいい。

Suit season 4-8
ショーンケイヒルがハーヴィーとジェシカをfirmで待ち伏せして使った
→ギリス産業の取引ファイルを押収しに
→→ジェシカがその返しで、ボニーアンドクライド引用

ゴリラ紳士