踊らん哉

解説

「有頂天時代」に次ぐフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース主演映画で、リー・ローブとハロルド・バックマンの原作を「有頂天時代」のアラン・スコットがアーネスト・パガノと協力脚色し、「艦隊を追って」「女性の反逆」のマーク・サンドリッチが監督し、「有頂天時代」のデイヴィッド・エーベルが撮影した。助演者は「トップ・ハット」のエドワード・エヴァレット・ホートン及びエリック・ブローア、「市街戦」のジェローム・コウアン、「コブラ・タンゴ」のケッティ・ガリヤン、「巨星ジーグフェルド」のリエット・ホクター等で、音楽は急逝したジョージ・ガーシュウィンが作曲したものである。

1937年製作/アメリカ
原題:Shall We Dance?

ストーリー

パリで名を挙げた古典舞踊家ペトロフは実は米国人である。マネジャーのジェフリイは一座を連れてニューヨークへ行こうとするがペトロフはレビューのスター、リンダと近づきになろうと思っているのでパリを離れようとはしない。そしてリンダが舞台で相手役と喧嘩ををして米国へ帰ることを知ったペトロフは直ぐ同じ船に乗り込む。出発前に彼に恋している以前の相手役だったドニーズが追掛けて来たので、ペトロフは秘かに結婚したと告げて彼女を追払う。船中でペトロフとリンダは親しくなったが、その頃ドニーズの口からペトロフの秘密結婚が噂され船中へも聞こえて来た。二人の親しい様を見た船客たちはペトロフの妻はリンダであると信じてしまう。これを知って立腹した彼女は郵便飛行機で先にニューヨークへ到着したが既に新聞は大きく二人の結婚を書立てている。しかも後から到着したペトロフも同じホテルに泊まったので支配人は気を利かして二人に隣り合った部屋を提供した。リンダは金持ちのモンゴメリイと結婚する積もりであるが、彼女のマネジャー、アーサーはそれを妨げるためペトロフとの結婚説を盛んに宣伝したのでとうとうモンゴメリイは婚約を破棄してしまう。リンダは今となっては一端ペトロフと結婚して直ぐ離婚する外はないと思って秘かに二人で結婚手続きを済ます。しかもいつしか彼女はペトロフを好きになっていたが、ホテルへ帰ってみるとドニーズが彼を待っていたので憤然としてそのホテルから姿を消す。スターを失ったアーサーはジェフリイと共同でペトロフを主役に興行を始める。リンダは劇場へ離婚裁判所の出頭命令書を持って行って見ると、舞台ではペトロフが大勢の踊子にリンダの仮面をつけさせて舞っている。真情にうたれた彼女は楽屋へ行って踊子の一人と代って舞台へでる。ペトロフはすべてを許されたことを知り、彼女を抱いて舞台に踊りつづけるのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第10回 アカデミー賞(1938年)

ノミネート

主題歌賞
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映画レビュー

5.0最高のショーを独り占め

2018年3月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

フレッド・アステアが大好きで、彼の出演作を探して鑑賞しています。初レビューが彼の作品で光栄です。(誰か書いていたらしなかったけれど、この作品にレビューがないのはあまりにも残念なので)

私は『トップ・ハット』がフレッド・アステアを知った作品なので、ジンジャー・ロジャースとのコンビがしっくりきてしまいます。
でも体型とバランスから考えると、今のところオードリー・へプバーンが一番お似合いかも。年齢的なことは別にして。これから他の女優さんとの作品も鑑賞していきたいです。

この作品は歌と踊りよりも物語を丁寧に作っているので、ミュージカルにありがちないきなり歌い踊り出すという不自然さはあまり感じませんでした。
役の設定がお互いダンサー(エンターテイナー)なので、完成度が素晴らしいです。
ローラースケートで踊るシーンは目を見張るものがありました。なんという運動神経‼

そして、可愛いお犬さまもいい演技をしています。

アステアはこの作品でもとても紳士的で、ユーモアに溢れています。毎回恋に落ちてる私です。きっと公開当時劇場で観ている人達は、みんなうっとりしながらひとときの非日常を味わっていたのではないでしょうか。

ちなみに私がフレッド・アステアに出会えたのは、ウディ・アレン監督の『カイロの紫のバラ』のお陰です。
今は彼の過去のことで、評価が不安定な時期ですし、私も正直嫌悪感を抱いてしまいますが…
それでも作品には罪はないと信じたいので、この映画は私のベストムービーとして大切にしていこうと思います。もちろん、『トップ・ハット』も併せて鑑賞するのが定番です。何だか違う作品のレビューみたい…✴

改めて『踊らん哉』、映画って良いなぁとしみじみ感じ入ることができます。とても幸福な時間を過ごせること請け合いです。これからも何度も鑑賞したいし、銀幕で観られる機会があれば行きたいです。

つたないレビューですが最後まで読んで下さった方、どうもありがとうございました☆

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