劇場公開日 1963年12月28日

「まるで『8時だよ全員集合』のドリフのコントの世界を見ているようでした」おかしな、おかしな、おかしな世界 みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0まるで『8時だよ全員集合』のドリフのコントの世界を見ているようでした

2015年3月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

ハリウッドの黄金期の底力を、思い知らされる究極のスラップスティック・コメディ映画。
もうスペクタル巨編と言っていいほど、破壊につぐ破壊と熾烈なカー・チェイスが延々と160分間続き、モブシーンにも手抜きがない。
死んだ強盗犯の隠した埋蔵金を巡ってマッドな男女による大騒動が、膨大な台詞の応酬と共にスピーディーに展開。
大金に目がくらんだ人間の型破りな行動がおかしくも、どこか哀しい。
それを往年の名優たちが文字通り体を張って演じきり、大ネタ、小ネタを取り混ぜたギャグの数々を社会派のS・クレイマー監督が熟練の手腕で手際よく料理して行く。
またオートモービルの危険運転からエアプレインの曲芸飛行まで、スタントマンの大活躍も見逃せません。その頑張りは古き良き時代(the good old days)の連続活劇の息吹を感じさせてくれます。
いかにも三谷幸喜監督あたりが好きそうな群像劇だけど、今の日本映画でもこれだけ壮大なスケールの喜劇は、逆立ちしたって作れやしないでしょう。

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みつまる。