劇場公開日 1976年3月13日

「何度観ても意味不明」O嬢の物語 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5何度観ても意味不明

2020年5月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

WOWOWの放送で観賞。

主演のコリンヌ・クレリーは綺麗ではある。惜し気もなく全裸を曝した熱演。たしか、元モデルだった。
彼女がどの程度のモデルだったかは知らないが、'70年代の日本では「フランスのモデル」というだけでステータスだった。フランスのモデルが『エマニエル夫人』の監督の新作で脱いだ…というだけでパブリシティは充分。
『エマニエル夫人』は、「ソフトポルノ』(ポルノではなく一般映画に分類)という言葉を産み出し、女性が映画館に殺到した成人映画だった。
だが、女性の性の解放を描いた『エマニエル夫人』とは違い、本作は完全に男目線のスケベ映画だ。

原作はSM文学(という文学ジャンルがあるのかは知らないが)として評価されている小説だ。
その小説をベースに、ジュスト・ジャカンが撮りたいスケベな画を撮り綴っただけで、ナレーションがあるのに何の説明にもなっていない、意味不明の物語がダラダラと続く退屈な映画だ。
ストーリーを理解したけりゃ原作読めってことか。
『エマニエル夫人』が筋が通っていたという訳ではないが、本作よりはマシ。

しかし、WOWOWは飽きもせずこの映画を繰り返し放送している。
それなりに視聴されているのだろうか。

本作以降、「O嬢」はSMプレイを通して開発されていく女のアイコンとなり、様々なメディアで便利に使われているのだから、エポックメイキングな作品ではあったのだろう。

kazz