劇場公開日 2014年9月27日

「2022年に見ても色あせぬ迫力」駅馬車(1939) ねりまっくまさんの映画レビュー(感想・評価)

4.02022年に見ても色あせぬ迫力

2022年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

新文芸座のリニューアルオープンにともない特別上映されていた黒澤明監督の『7人の侍』を鑑賞しました。その黒澤明が影響を受けたのがジョン・フォードであることを知り、名作の誉れ高い『駅馬車』を鑑賞しようと思った次第です。

良かった点
1.興奮する迫力と雄大な景色
CGなどない時代のものとは思えない迫力です。落馬するシーンが多いですが、落馬してその上を馬車が通り過ぎるシーンなどは、命がけの撮影だったろうと思います。また、モニュメントバレーを中心とした雄大な景色は、迫力を引き出すのにふさわしかったです。

2.重層的なクライマックス
本作品には二つのクライマックスがあります。ひとつは、アパッチ族との銃撃戦を潜り抜けていくシーンです。もうひとつは、リンゴ・キッドが敵討ちを果たすシーンです。決闘をして最初に酒場に戻ってきた敵方が決闘に勝ったのかと思いきや・・・。古臭い演出ですが、魅せるシーンでした。

3.後味の良い人間模様
たまたま乗り合わせた人たちの個性や背負っている人生を描き、クライマックスを挟んでそれぞれの話にエンディングを持たせてあります。そのため、鑑賞後の余韻は非常に良いものでした。

ねりまっくま