劇場公開日 1996年5月18日

イル・ポスティーノのレビュー・感想・評価

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4.5詩的美

2023年4月8日
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鑑賞方法:DVD/BD

四半世紀ほど前に観たときは、実に退屈な映画だと思いました。「どこで盛り上がるんだろうと思ってるうちに終わってしまい、眠くなっちゃったよ」と当時、一緒に観た妻に話した覚えがあります。「どうしてこれが名作なのか?」以来、ずっと心の片隅にあって、いつかもう一度観ようと思いながら、ついつい先延ばしにしてきました。今回、意を決して注意深く観てみれば、無駄なシーンなどどこにもなく、すべてのシーンに登場人物たちの苦悩や熱い思いが描かれていて、すっかり魅入ってしまいました。漁師になりたくない主人公マリオ(マッシモ・トロイージ)が郵便局の仕事に就き、チリから亡命してきた偉大な詩人パブロ・ネルーダ(フィリップ・ノワレ)と交流することで詩を書くことを覚えるそのやりとりが人生におけるかけがえのない美しい時間であり、その詩で島一番美しいと噂される女性ベアトリーチェ(マリア・グラツィア・クチノッタ)を口説いてしまう展開はまるでお伽噺のようです。結婚披露宴では無口な父親が嬉しそうに長~いスピーチをするシーンにはクスッと笑いながら、熱いものが込み上げてきました。島人たちの暮しや美しい風景など、全編が美しい詩のようで見所に溢れていました。詩の意味について説明を求めるマリオに対するパブロの解釈も本当にすばらしく、よく練られた台詞が素敵でした。今観ると、やはりマリオ役のマッシモ・トロイージの素朴な雰囲気がこの作品のベースになっていて、彼の思いを受け止める偉大な詩人パブロに扮するフィリップ・ノワレの存在感が非常に重要かつ難しい役どころのように思えました。重い心臓病を煩いながら撮影を続けたマッシモ・トロイージが撮影終了後すぐに亡くなったこと、フィリップ・ノワレが「ニュー・シネマ・パラダイス」(88)のアルフレードであることなども、見終えたあとの感動をさらに深めてくれたように思います。「今度はすごく感動した!」と涙ながらに妻に言ったら、「当時、何故つまらないと言ってるかがわからなかった」と笑ってました(苦笑)。

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赤ヒゲ

3.0余計な情報が作品性を損なう

2021年9月8日
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鑑賞方法:DVD/BD
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うそつきカモメ

2.0タイトルなし

2020年10月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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KEI

5.0風景が語る

2020年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

風景が語り、詩が語り、そして海と風が語る。

素晴らしい人生、を感じました。

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よろよろ

美しいイタリアの島

2020年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

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chibirock

3.5詩人と郵便配達人の友情を美しい自然と共鳴させた繊細なイタリア映画

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

南イタリアの寂れた漁村に祖国チリを追われた詩人が訪れることから始まる、詩人と郵便配達人の詩作を通して結ばれる友情の物語。マッシモ・トロイージの素人らしい飾り気のない素の演技とフィリップ・ノワレの老練な演技のアンバランスな趣が、二人の立場を返って浮き上がらせて面白い。予測しにくいストーリー展開で進む物語の新鮮さもあり、最後まで興味深く観ることが出来る。ただ、脚本が意図する部分の多くが、主人公ふたりの共産主義に起因するものであり、主人公の死を共産党大会の詩の朗読に持っていく結末は、政治色が強すぎる。それだけ孤独な若者の純真さや可笑しさに親しみを覚えただけに、そこに政治思想的判断が介入する必要性を感じなかった。

恋人の叔母が詩の解釈をめぐり詩人ノワレと対等に会話するエピソードは可笑しく、詩人と主人公の師弟関係の会話の内容も分かり易くて面白い。そして、ラストの自然の音を録音するシーンの繊細な映画タッチなど特筆すべきものがある。無教養な田舎の若者が、村一番の美女と結婚し子供まで儲ける幸せな人生。妻になる女性が何故惚れてしまったのか説明不足かも知れないが、主人公の純真さは一際溢れていた。ラストシーンのノワレの表情は、観る者の思いを代弁して余りある。

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Gustav

3.5イタリア映画のあたたかさと残酷さ

2020年3月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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カメレオン

5.0涙が止まらない・・・

2019年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

4.0憧れと裏切りの狭間で揺れる男心。

2017年10月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

詩の力は偉大ですね…。

憧れの詩人、パブロの為に郵便配達するマリオの健気な姿がとても素敵でした。

パブロの生き方に憧れるマリオは、彼とどうにか友達になりたいと必死です。

なかなか打ち解けられずにいる中、ちよっとした事件によって、二人の中は急接近(笑)

そんな、マリオの憧れの人にお近づきなりたい気持ちに共感してしまいました。

目標とする人の姿を追いかけたくなりますよね。

だからこそ、突然故郷に帰ってしまったパブロに、ショックなマルコの姿が切なかったです。

二人のなんとも言えない関係性が、この作品の良さを引き出しているように思いました。

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ガーコ

5.0とても良い映画

2017年6月6日
PCから投稿

泣ける

映画的でとても良い映画だった。

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トグサ

4.0笑いと感動!という決まり文句に相応しい

2015年4月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

笑える

当時見たときの印象からすると、映像に古さを感じたけれど、物語の感動性は色あせてはいない。分かっていても涙が流れる。
決して鮮明な映像とかきれいな映像ではないけれど、名シーンや感動的なカットは随所に見られる。
主演のこの演技もまさに奇跡。

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SH

4.0いつ見ても名作!!純真と友情と愛は永遠です

2014年1月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

泣ける

楽しい

幸せ

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もしゃ

4.0映画ファン度チェック映画

2013年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

この映画は、映画が好きで、いっぱい見ている人ほど、いいと思うかもしれない。

私が名作の条件と思っているのは、貧乏と、共産主義と、恋愛ですが、ちゃんと少しづつではあるが、盛り込んでいます。(例えばですが、チャップリンの映画は、さらに「笑い」をプラスしていて、超名作ぞろい。)

それに加えて、この映画では、イタリア映画の名作を思い出させるシーンがふんだんに盛り込まれている。

でも、あんまりあれもこれもと盛り込みすぎて、全体的な印象が薄くなってしまった感じは否めないです。

うけねらいで、いろいろ盛り込みすぎて、わけがわからなくなってしまっている感じもする。

映画ファンうけをねらって、器用にまとめてある映画のような気がします。

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Push6700