劇場公開日 1982年12月4日

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「あの子がまさかエリカ・エレニアックだったとは・・・」E.T. よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0あの子がまさかエリカ・エレニアックだったとは・・・

2019年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

午前十時の映画祭での鑑賞。1982年12月5日以来なので36年半ぶりのスクリーン鑑賞。

カリフォルニア郊外の小さな町、エリオットは兄マイケル達の命令で渋々玄関先までピザを取りに行くと裏庭の物置から不審な物音が。恐る恐る近づいてボールを投げ込んでみると・・・から結末までの話は金太郎のあらすじより常識。クライマックスのBMXチェイスからのE.T.のテーマでもう四方八方から鼻をすする音が聞こえてきました。ちなみに2002年公開の20周年記念バージョンではなくちゃんとオリジナル公開バージョンでした。

今回気づいたのは演出が終盤でガラッと変わること。終盤まではお母さんのメアリー以外は一切大人の顔が映っていない。カメラアングルが大人の腰の位置辺りにあるのでそこから上はほぼ映っていないし、引きの画でもギリギリ顔が映り込まないように配慮されている。メアリーがガーティにせがまれて何度もピーターパンを読まされるシーンに暗示されている通り徹底的に子供目線で演出されている。その描写がエリオットの家に科学者キーズが入ってくるシーンで、キーズの顔がアップになった瞬間から大人目線からの描写にシフト、恐らくは少年期にエリオットと同じような体験をしたであろうキーズの視点、すなわち子供であることをやめられないピーターパンの視点からE.T.を守ろうとする子供達とそれを追う大人達の攻防を俯瞰する物語になっている。この辺りは当時中学生だった私には全然解ってませんでした。

あと、今回感銘を受けたのはエリオットが理科室で酔っ払って女の子にキスするシーン、相手の女の子がエリカ・エレニアックだったこと。スティーブン・セガール主演の『沈黙の戦艦』で、ハリボテの巨大ケーキの中から裸で飛び出してくるプレイメイトを演じていた女の子です。

よね