ありふれた事件
劇場公開日:2014年3月1日
解説
ベルギーのレミー・ベルボー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールブールドの3人が共同で監督・製作・脚本・撮影などを務め、1992年に発表した異色の犯罪映画。殺人鬼の姿をドキュメンタリー映画の撮影スタッフが追うというモキュメンタリー形式で描かれ、殺人鬼が放つ生々しい現実感をモノクロの映像で描き出した。殺人鬼ベンのドキュメンタリー映画を製作するため、監督のレミー、カメラマンのアンドレ、録音技師のパトリックの3人は、ベンが人を殺していく日常に寄り添う。ベンはどのような人間を殺せば効率が良いかをカメラに向かって説明しながら、淡々と殺人を重ねていく。やがてその狂気に影響された撮影スタッフの3人も、ベンの犯罪に加担するようになが、モラルを失った彼らに思わぬ事態が訪れ……。94年に日本劇場公開。2014年、初公開から20周年を記念してHDリマスター版でリバイバル。
1992年製作/96分/ベルギー
原題:C'est arrive pres de chez vous
配給:「ありふれた事件」上映委員会
日本初公開:1994年3月19日
スタッフ・キャスト
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2022年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
これ以上にリアルな犯罪映画はあまり無いかも…。
リアル過ぎて、最初のうちは気分が悪くなりそうだったが、平気で殺人を続ける風景に見慣れてしまう恐ろしさを感じた。
2021年9月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ドキュメンタリーの様にみせかけるジャンルをモキュメンタリーと言うらしい。
殺人鬼を追うドキュメンタリー風なこの作品。
殺人鬼らしく極悪非道で無計画な主人公が、意気揚々と犯行を重ねて行く姿を延々と見せつけられる。
家族とはかなり良好な関係なのがわかるシーンが挟み込まれるのが印象的だが、大きな話ばかりする主人公に虫酸が走る。
それだけ入り込んでしまったくらい不快な気分を味わせてくれるのは、ある意味凄いのかもしれない。
2018年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
だけど映画としての出来は良いんだよな、面白い。
でも不快に不愉快にヘドが出る程に主人公がまずムカつく顔から喋り方から全てが!
きっと友達なんて殆どいない人生を歩んで来たんだろうってな性格だし友人関係もパッとしない連中だし家族もどっかオカシイ。
撮影隊が自分に興味を持ちメチャクチャ嬉しくて毎回が得意げに上機嫌で慣れたら傲慢になる一方で。
鑑賞中、アノ顔を観ているだけでボコボコにしたい衝動に駆られてしまうイライラが募りヤッパり暴力には暴力で対抗するしかない人間の愚かさってか演技が巧いからこその憎らしさ!!
映画はチャント理不尽な悪を野放しにはせずにシッカリ解決してくれるが精神的に苦しむだけでは足りない肉体的にも苦しんでって位に奴の行いは卑劣極まりない。
2017年7月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
モキュメンタリーの傑作。POVの効果をこれでもかってくらいに活かしまくり、絶妙な編集&演出でもってこれまた絶妙な時間に纏めた良作。
馬鹿な事言って上機嫌のブノワが不意にヤバイ眼でこっちを観た直後にカットを入れる手法とかゾッとするし、録音担当がブレスレットを探しに階下に降りている時の音の演出も面白い。
唯の残虐映画ではなくあの手この手を尽くし、社会風刺も盛り込んだ知的作品。
それにしてもこのブノワとクルーや周囲の関係性を観ていて途中とてつもない既視感に襲われたけど、たぶん北九州の事件と被るんだと思った。『冷たい熱帯魚』かとも思ったけど、少し質が違うしな。
明らかな狂気が慣れによってありふれたモノになっていく過程とか、ほんと怖いわ。