a.B.C.の可能性

劇場公開日:

解説

学生時代を終えた20代半ばの若者たちの人間模様を描いた一編。映画の舞台のフランスの地方都市ストラスブールにある国立劇場付属演劇学校の依頼によって製作され、同学校の最終学年の生徒達10人が新鮮な演技を見せる。監督・脚本(アンヌ=ルイーズ・トリヴィディクと共同)は『死者とのちょっとした取引』(日本未公開)で注目された新鋭パスカル・フェラン。製作はジル・サンドーズ。製作総指揮は同学校の校長ジャン=ルイ・マルティネリ。撮影はジャン=マルク・ファブル。音楽はベアトリス・ティリエで、劇中の重要なモチーフとしてジャック・ドゥミの「ロバと王女」の挿入歌『ある王子と王女の秘密の夢』のほか、ブルース・ブラザーズ、セルジュ・ゲンズブール、フランス・ギャルなどの曲がドラマを彩る。美術はヴィルジニー・デュプロワイエ、アネット・クルツ、ジューリオ・リヒトナー。編集はギ・ラコーム。衣裳はシゴレーヌ・ド・シャティ。出演はアンヌ・カンティノー、クリステル・テュアル、アンヌ・カイエールほか。

1998年製作/106分/フランス
原題:L'age des possibles
配給:シネセゾン=キネティック
劇場公開日:1998年2月28日

ストーリー

1964年、フランス。交通事故で両親を失った17歳のファウスト(ケン・イジュラン)はパリの孤児院で生活することになった。ファウストは孤児院の斡旋でユダヤ人街にある仕立て屋に勤める。主人のミエテク(ジャン・ヤンヌ)はダンディでおしゃべり好きの気のいい親方。しかしファウストは町中の女性にラヴレターを書くほど多感な年ごろ。レイモンのアドバイスもあって、彼は女性向けのドレスのデザイナーを志す。寸法を計るために堂々と女の子の身体に触れるというのだ。18歳になり孤児院を出たファウストは恵まれた環境のなかで奇抜な素材を使った服を次々と作っていく。店の宣伝も兼ね芝生で作ったジャケットを着て町を歩いていたファウストは人気ミュージシャンのマックス(アルチュール・H)に気に入られた。さっそくコンサートでファウストの服を着たいというマックス。一目で好きになった自動車工場の娘トニ(フロランス・ダレル)との恋愛生活も幸せなものだった。ファウストはマックスのバンドのコンサートにコインや紙幣を素材に作った力作の服を着てトニ、レイモンと共に繰り出す。その斬新な服は一躍マスコミの注目の的となった。ファウストとトニのユダヤ教に則った結婚式が行われ、そこで初めてのファッションショーが開かれた。モデルはファウストゆかりの町の人たち。決して豪華なショーとはいえなかったが、彼の未来は希望に満ちあふれていた。

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