劇場公開日 2004年3月13日

「エログロ世界では言い尽くせぬ、芸術と見世物の狭間的作品!」盲獣VS一寸法師 ナオックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0エログロ世界では言い尽くせぬ、芸術と見世物の狭間的作品!

2020年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

石井輝男+江戸川乱歩、容易に想像できるのは見世物小屋的エログロ世界、でもエログロでは済まされない映像がここにある!
もともと映画も見世物小屋的な発想の延長の一表現として存在し得るところがあるとすれば(特にホラージャンルの映画)、目を覆うような映像にこそ一部のマニアックなファンに絶賛される世界観を石井監督は表現しているのであり、その存在こそが見世物小屋を芸術の領域まで高める事に他ならないのではないか!?
当然、万人に向けた作品とは言い難く、劇中では丹波哲郎演じる館長が「こんなの芸術ではない!!」と言い放つシーンがあるが、まさに石井作品を的確に言い当てたセリフ!
この作品がリリー・フランキーの出演デビュー作であるようだが、一見の価値アリは盲獣演じる平山久能の演技、病み付きになります(笑)。

ナオック