劇場公開日 2004年3月13日

「勉強にはなるけど映画としてはダメ」東京原発 N Tさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5勉強にはなるけど映画としてはダメ

2022年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アマゾンプライムで★4.5という驚異的な高評価だったので観ましたが個人的にはイマイチでした。解説ではサスペンスとなっていますが、実際にはコメディ色の強い映画なので、骨太で緊迫感のある映画を期待すると肩透かしを食らいます。

ストーリーとしては、日本の原発政策の問題点を解き明かしながら、日本政府と国民の無関心を批判するものとなっており、「反原発映画」と言って間違いないでしょう。
原発推進派の意見と反対派の意見がどちらも分かりやすくまとめられており、真偽の程はさておき大変勉強になります。2004年の時点でこれだけ原発問題に切り込んだ映画があったことには驚きですし、公開当時よりも福島の事故があった今だからこそ考えさせられる映画です。

ただ、劇中のほとんどが変わり映えの無い会議室で原発の話をするだけでなので、絵的な面白さはありません。映画ではなく大学の講義か講演会を聞いている気分になります。また、後半に爆弾テロのくだりがありますが、唐突で脈絡もなく展開に無理がありすぎます。はっきり言ってクソみたいな脚本です。原発問題を知る入口としては観て良かったと思いますが映画としては高評価は付けられません。

N T