劇場公開日 1992年3月7日

「自然保護と兵器抑止力」映画ドラえもん のび太と雲の王国 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自然保護と兵器抑止力

2020年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 この作品は、のび太王国を作ったぞ~わーい、わーいと楽しんでる内容から、天上人が地上人をノア計画によって破壊しようとするSF内容へと変化させている。終盤は呆気なく片付いてしまうので見逃しがち。

 のび太の雲の王国では、冠をかぶったのび太が絶対君主。その独裁ぶりもどうかと思うが、一旦王国から離れると効力を失うという点で均衡を保っている。夢のある世界観から突然絶滅生物が何種類も現れるという意外性。天上国では地球の環境破壊が激しいために絶滅危惧種を招き入れて種を保存しているのだ。未来的な街も存在するが、車などの動力はすべて太陽光によるもの。公害も発生しないし、まるで天国・・・あ、天国ですね。

 地上人による地球の自然破壊に見かねて地上に大洪水を起こして破滅させようと計画するところをドラえもんたちが阻止しようとするストーリー。説明よりも先にのび太とドラえもんが10日後のカタストロフィを見てしまい、とりあえず時間を戻すのですが、どうすれば未来を変えることができるのかどら焼きを食べまくって作戦を練る。この方法というのが、使う気はさらさらないのに天上国を破壊する大砲で威嚇して説得するというもの。ところが、密猟者たち(=テロリスト)によって冠を奪われ、兵器で勝手に攻撃されてしまう・・・さて、どうする!ドラえもん。

 環境問題を提起する作品ではあるが、この核の抑止力にも似た大砲が曲者。使う気がなくてもテロリストに奪われてしまうと最終戦争になりかねない。こんな内容はお子ちゃまたちに理解できるのか?かなり疑問です・・・

 しずかちゃんのヌードあり。ほんの数秒ながらもかなりセクシー。

kossy