劇場公開日 2002年12月14日

「新メカゴジラ=機龍と、戦うヒロイン・釈由美子と、命の話」ゴジラ×メカゴジラ 機龍 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5新メカゴジラ=機龍と、戦うヒロイン・釈由美子と、命の話

2012年6月21日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

シリーズ26作目。

『ゴジラ×メガギラス』に続く手塚昌明監督作。
話に繋がりは無く、またまたまたリセット、ゴジラが1954年以来日本に現るという設定になっている。

メカゴジラが三度見参。(正確には4度目の登場だが)
今回のメカゴジラは従来と比べると少々変わっている。
まず呼称が“メカゴジラ”ではなく“機龍”、今までは完全ロボットだったのに対し、今回はサイボーグ。
しかも、基になっているのが初代ゴジラの骨。溶けていなかったという設定になっている。
つまり、これまでで最も“ゴジラ対ゴジラ”を実現している。
デザイン的にも今までで一番格好いい。

ストーリーも、『ゴジラ×メガギラス』をコンパクト化したような打倒ゴジラ。
ヒロインがゴジラと戦う動機も同じ。
ただ性格は違う。
『ゴジラ×メガギラス』の桐子は部下を率いて戦う隊長だったが、今回のヒロイン・茜は孤高で寡黙。
扮する釈由美子が実に魅力的だ。

ストーリーの根底にあるのが、命の話。
宅麻伸演じる科学者の娘は、母親とまだ母親のお腹に居た子を亡くし、人一倍“命”に敏感になっている。
周囲の大人たちは命を懸けてゴジラと戦い、命を落とす者がいる。
ゴジラ自身も命を奪われる身。
また機龍は、骨とはいえ死んだ初代ゴジラをベースにしている為、言わば“死者を生き返らした”ようなもの。

本作は勿論娯楽作だが、見方を少女の無垢な視線にすると、デリケートな面も見えてくる。

近大
よりっちさんのコメント
2017年6月11日

×長島敏行
○宅間伸

よりっち