劇場公開日 1979年8月25日

「忘れ去られるべくして、忘れ去られた作品」蘇える金狼(1979) かつさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5忘れ去られるべくして、忘れ去られた作品

2020年3月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

寝られる

 風吹ジュンさん、きれいですねぇ。そして、頑張って体張ってますねぇ。作品通してのよい印象ってホントにそれぐらい・・。
 取っ散らかったストーリー展開と、出演陣の下手くそな演技を2時間以上も見せつけられたという印象でした(笑)
 まずは、ストーリーの説明不足がヒドい。。この作品での朝倉の最終的な目指す目標がなんなのかが明らかにされずにストーリーが展開していくから、わけが分からなくなる。コアの部分が分からないため一つ一つの展開が繋がってこずバラバラ。ぶつ切りのショートストーリーがただ連なっているだけ。登場人物に対する説明も不足ですね。しばらくの間、京子の不倫相手が誰なのか分からなかったですよ。演出も理解できない珍妙なものばかり。途中から急にカルメン的な音楽、踊りが幅を利かせてくるけど、これが全くストーリーにあってない。終盤の演出は、珍妙どころか、もはや狂気的。会社の株を手に入れ帰宅して、高笑い、叫びながら、部屋中を暴れまわる朝倉。マジで狂気の沙汰。さらに、朝倉と京子がよく分からない廃墟みたいなところに行って以降はもはや笑かそうとしてるだろ?!と言う様な展開。そして、最後の謎の仮面エンド。ヤバい、ヤバすぎるよ、この作品。ツッコミどころもたくさんあっけど、、
みんな自白するの早ーい!とか、
「清涼剤じゃあ、安心ね♪」なんでや!とか、
一億の確認早っ!?とか、
ボクシングが強いだけで、会社の裏の仕事を任せる?!とか。
もうそんなことどうでもよくなりました。
 松田優作さんはおいておいて、役者さんたちは概ね演技が下手くそ。それが当時のクオリティと言ってしまえばそれまでだけど。叫び声や、うめき声など、感情を乗せた声がことごとくヘタ。あと、当時は、実写でもアテレコしてなんでしょうか?明らかに、口の動きとセリフがあってないシーンも。
 最近の作品はダメだ!とおっしゃる方も多いけど、こういうのを見ると、今の作品って土台のクオリティって高くなってるんだなと痛感しました。

かつ