劇場公開日 1988年8月13日

「 校則を盾にして細かく厳しい教師陣もひどいし、母親たちのしつけが悪...」ぼくらの七日間戦争 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0 校則を盾にして細かく厳しい教師陣もひどいし、母親たちのしつけが悪...

2018年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 校則を盾にして細かく厳しい教師陣もひどいし、母親たちのしつけが悪いとも言える。なんと言っても中一の生徒も遊びたいだけの集団心理といった、ひどい人間だらけだ。かつて『どぶ川学級』という映画もあったが、楽しいはずの集団逃避も何日も続くと飽きてしまうというテーマが懐かしい。

 80年代というと、校内暴力が大流行し、不良と呼ばれた若者たちは右翼化傾向にあった時代だ。世の中の不満と言っても、身の回りの単純なことばかり。言ってみれば、単なる“わがまま”という簡単な構図だ。これというのもバブルを迎える前の、何をやっても上手くいく時代を象徴していたのでしょう。教育問題を全面に押し出しながらも、社会に対する安心感が溢れていて、かなり脳天気としか言いようが無い。ラストに花火のファンタジーでスッキリさせるなんて手法は、それまでの教育に対するテーマを水に流してしまうといった一種の“逃げ”の手法ですな。

 こうして批判的に書いてはみたものの、バブル当時に観ていればこんな発想すら生まれずに単純に楽しめる映画だったのだ(と思う)。

kossy