ふたりのイーダ

劇場公開日:

解説

椅子が動き、三歳の女の子と少年とおしゃべりしたりするという美しいファンタジックな世界を描く。脚本・監督は「沖縄海洋博」の松山善三、撮影は中川芳久がそれぞれ担当。

1976年製作/110分/日本
原題:Two Iida
配給:映画「ふたりのイーダ」プロダクション
劇場公開日:1976年11月6日

ストーリー

直樹は小学四年、妹のゆう子は三歳。二人は雑誌記者の母親相沢美智と一緒に、夏休みを利用し、広島の祖母の家へいくことになった。東京駅へ見送りにきた美智の同僚カメラマンにゆう子は「イーダ」をした。それはゆう子の可愛いあいさつであった。都会をはなれ、田舎で大はしゃぎの二人。久しぶりに会う祖父母にゆう子は例の可愛いあいさつ「イーダ」を繰り返した。直樹は、カラスアゲハ蝶を見つけ、それに誘導されるかのように後を追いかけていった。すると、「イナイ、イナイ」とつぶやき声がきこえた。そして、おどろくことに椅子が歩いて来るではないか。そして彼が不思議に思っている間に椅子は雑木林へと入っていく。彼は一瞬ためらったが、決心して、雑木林の中へ。そこには古びた洋館があった。直樹は館へ入り、中を見ると椅子がしゃべりながら歩いていた。そして、直樹は恐しさのあまり急いでとんで帰って行った。翌日、昼寝をしているはずのゆう子の姿が見えないので直樹はもしやと思い雑木林の洋館へ行ってみた。そこでは、ゆう子と例のしゃべる椅子が仲良く話をしていた。直樹は椅子からゆう子をはなし椅子を二度ばかり蹴倒した。その夜、直樹は熱を出し、取材に出ている美智に早く帰ってきてほしいと椅子の話をするが美智はとり合わなかった。そして、その美智に、同僚の広岡が愛をうちあけたのであった。

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