劇場公開日 1998年1月24日

「追悼大杉漣さん」HANA-BI 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

3.5追悼大杉漣さん

2018年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

大杉漣さんが亡くなって、見たいなと思ってたタイミングで地上波。
10代の頃一度見たのだけど、その時はハッキリ言って、この良さが分からなかった。静かで暗いと言うイメージだった。
その時は「その男凶暴につき」から「ソナチネ」「キッズリターン」…とずらっと
見て最後に満を辞して見たのだけど、急に暗っ!と言う感じでガッカリした記憶だけど、それを今見直して理由が分かった。
恐ろしいほどに無駄な説明、カットがない。口で説明しない、絵で見せる。ストーリーを進めながら過去を語ると言う手法について行けなかったと思う。今観ると映画だけど静止画的と言うか、それこそ大杉漣が作中で描く絵のようなカットの連続だと思った。無駄な事をしない潔さもカッコ良く、西と言うキャラクターも粗暴で静かな男だけど、全面に愛が溢れてたように思う。
夫人にだけ見せる仕草や言動も愛らしかった。

ラスト、凧が揚がらないんだよな…浮上しないんだ一向に…
北野武監督の一つの集大成のような映画だと思いました。

奥嶋ひろまさ