劇場公開日 2022年5月14日

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「ドアのとれたサビサビの軽トラが、なぜかいいんだよなあ。」パイナップル・ツアーズ momokichiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ドアのとれたサビサビの軽トラが、なぜかいいんだよなあ。

2022年6月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

20年近く前に何かで観たのだが(レンタル?深夜TV?)、その時の印象は「なにこれ最高やん!」であった。そこから沖縄にはまり『ホテル・ハイビスカス』で、さらに沼に。。
今回映画館でリバイバル上映されるということで「行かなきゃよかった同窓会」になる一抹の不安を抱えながら思い切って鑑賞。
結果は、、、「発見のオンパレード」。

・出演の女の子たち、こんなに可愛かったのか。「麗子おばさん」の娘の由美子を筆頭に、「春子とヒデヨシ」の新婦春子、「爆弾小僧」のやり手ディベロッパーのスギモト、それから脇役のやよい。。由美子とか当時印象になかったけど、めちゃ可愛いわ。

・これも全然覚えていなかったのだけれど「船長」と「(相棒の)タルーおじさん」が三話を通して出演していて、これがとてもいい味になっていた。 沖縄のゆったり&適当&やさしい感じを全編通して醸し出していた。 当時は印象になかったなあ。

・当時は三話のなかで「麗子おばさん」の「声のないリサイタル」の神秘的な雰囲気がとても素晴らしくて好きだったけれど、今回は「春子とヒデヨシ」が響いた。夜這いに関する船長とタルーのキワイ発言には少々びびった。それが犯罪でなく単なる風習でしかないのが沖縄か。。あと「あの声」はなかなか良かったなあ。(笑

・「爆弾小僧」も大変面白かった。
今気づいたけど、カマド婆が縁側からジャンプして「飛ばりいっさ。(飛べるさ。)」というシーンは、結末への伏線だったのな!! わからなかったわー(笑

強烈に覚えているところの印象は下がることはあっても、なかなか上がることはないが、逆に覚えていないところは新鮮な発見があって面白い、というだけのことかな。
ということで当時のような強烈なインパクトはなかったけど、新たな発見が多く、改めてよくできてるなあと感心するに至り、思い切って観てよかった!
昔の美化した思い出にも耐えられるほど、それだけいい映画だということでしょう。

※今回のパンフレットがこれまたとても良い。3人の監督の話、出演者紹介、そして何より脚本!沖縄弁と標準語訳の両方が並んで表示。これサイコーやん!!絶対買いですよ!

momokichi