TOKYO EYES

解説

世紀末の東京を舞台に、謎の発砲事件を続ける青年と彼にひかれる少女のつかの間の関係を鮮烈なタッチで綴った一編。監督・脚本は「天使の接吻」のジャン=ピエール・リモザンで、東京(渋谷・下北沢など)でオールロケ、日本人のみを俳優に使い、オール日本語で撮り上げた。撮影クルーもリモザンと撮影監督のジャン=マルク・ファーブル(「a.b.c.の可能性」)以外は日本人を起用。製作は堀越謙三(ユーロスペース)とヘヌガメ・パナヒ。音楽はスコアをグザヴィエ・ジャモー、音楽監修をエリック・ミションが担当。美術は矢野憲章。編集はダニエル・アヌダン。録音は旧小川プロの菊池信之。主演は「NIGHTHEAD 劇場版」の武田真治と「デボラがライバル」の吉川ひなの。共演は「キリコの風景」の杉本哲太、「犬走る」の大杉漣のほか、「HANA-BI」のビートたけしが特別出演。

1998年製作/98分/日本・フランス合作
原題:Tokyo Eyes

ストーリー

東京。分厚い眼鏡を目印に薮睨みとあだ名される謎の青年による無差別な拳銃による恐喝事件が続発。下北沢。美容院でバイトするHinano(吉川ひなの)は刑事の兄Roy(杉本哲太)とふたり暮らし。ある晩、HinanoはRoyが持ち帰った事件の書類で薮睨みの犯人の似顔絵を見て興味を持つが、その矢先、電車で偶然、その似顔絵とよく似た青年K(武田真治)を見かけ、後をつける。翌日、ビデオカメラを持って青年のアパートを訪れたHinanoはKに見つかってしまう。ゲームのプログラマーをしているというKはレコードで満杯の部屋に住んでいて、Hinanoに親しげに身を寄せてくる。その後外出したKはHinanoの目の前で、ビデオ屋の店員(モロ師岡)、イラン人にからむバス運転手(大杉漣)などに次々に銃を向けていく。街に再び薮睨みの記事があふれた。不安にかられるHinanoに、Kは銃には仕掛けがしてあり標的は外している、分厚い眼鏡は多くを見ないようにするためだと語り、薮睨みとはもう縁を切ると語る。ふたりに理解が芽生えかけた矢先、Kの元にヤクザ(ビートたけし)が訪れ、貸していた銃を返せと言い、照準の狂った銃を弄ぶうち、ヤクザはKの腹を撃ってしまう。ヤクザは逃げ出す。KはやってきたHinanoと外に出るが、ずっと腹を押さえたままだ。一番高いビルの屋上で会おうとKは言い、ふたりは別れるが、ビルにKは来なかった。ヤクザは銃を工事現場に流し込まれたコンクリートの中に捨てた。Hinanoは街を歩き続ける。

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映画レビュー

3.5懐かしさとセンスが混ざった不思議ロマンス

2023年4月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

配信では観られなそうなので、早稲田松竹で鑑賞

吉川ひなのと武田真治と、最近の映画では観られない組み合わせ。
脇役は今でも杉元哲太など、有名な俳優が支える。

演技には期待してはいなかったが、変わった作品ではあったので、吉川ひなののそのままの演技が合ってはいた。

ストーリーは、よくわからないところではあるが、展開的には引き込まれたし、キャラクターも個性的で作品としては世界観はよかった。

退屈な部分もあるが、ビートたけしがいいスパイスになっている。

フランス映画らしく、芸術的なシーンもあり、日本の懐かしい風景とあいまって、画になっている。
オープニングとエンディングがおしゃれな点も、映画というのは感じ方がよくなる。

途中退屈な場面あったので、3.5というところ。

2023年劇場鑑賞55本目

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