なにはなくとも 全員集合!!

劇場公開日:

解説

田波靖男の原作を、「ある殺し屋」の石松愛弘と、「男なんてなにさ」の渡辺祐介が共同で脚色し、渡辺祐介が監督したコメディ。撮影は「フォークで行こう 銀嶺は恋してる」の堂脇博。

1967年製作/83分/日本
原題:Everybody,Let's Go!
配給:松竹
劇場公開日:1967年8月5日

ストーリー

初夏の草津。赤字つづきのローカル線の新駅長として着任するため、列車を降りた白坂は、彼を町の有力者と間違えた旅館の若旦那風太にある宴会場に連れてこられた。自分の歓迎会だと勘違いした白坂は大いに飲んだが、実はそれは、鉄道と旅客の獲得をめぐって犬猿の仲にあるバス会社の宴会だったのだ。酔った白坂はバス会社批判の演説をぶって、碇谷営業所長を怒らせた。翌日、初出勤した白坂は駅員の粗忽者の加藤や仲本を前に、バス会社におくれをとるな、と訓示をしたが、白坂の娘悦子が年頃の美人とあって、加藤と仲本は大いに仕事に精を出し、駅舎をきれいに磨きあげた。一方、碇谷は所員の荒井や新川を激励して、新路線を計画し、鉄道を利用する客を奪い取ろうと準備怠りなかった。そんな時、崖崩れで鉄道がストップし、白坂は慌てたが、碇谷はニヤニヤしながら彼をからかった。頭に来た白坂は、小料理「しらたま」に足を向け、美人マダムのみゆきに慰められたが、心は晴れなかった。そんななかで、新路線のバスの開通式が行なわれた。その夜、宴会帰りの所員たちは加藤たちと大乱闘を演じ、ますます、双方の敵対意識を高めていった。ところが、そんなある日、白坂の息子の勇が新川の運転するバスに危うくひかれそうになり、かすり傷を負うという事件が起った。本来なら、これが双方の間を決定的にする機会となるはずだったが、この事件をきっかけに知りあった悦子と新川が、お互いに恋を打ち明けあう間になっていった。最初は怒った白坂も悦子の幸福を考えて二人の結婚を許し、碇谷とも和解の手を握ったのだった。それから数日後、白坂夫妻や碇谷夫妻、みゆき、それに淋しそうな顔の仲本や加藤らに見送られて新川と悦子は新婚旅行に発って行った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0ドリフターズ映画第1作で初笑い

2024年1月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

監督と脚本は『刑事物語』の渡邊祐介
脚本は他に『北京的西瓜』の石松愛弘

舞台は草津
老舗の草津高原鉄道と新参者の西武バスの対立を描いたホームコメディー

平凡な全男性に悲しいお知らせ
温泉地が舞台とはいえヌードはない

かの有名ないかりや長介はおっしゃいました
「早飯 早糞 芸のうち」と
わたくしもそう思います

ドリフターズ映画だが主役は三木のり平
ドリフターズには映画の実績はなくまずは先輩であられる大物喜劇俳優の脇として初出演するのは当然至極
ポパイやフクちゃんだって最初は脇役だったことを思えば致し方ない

マドンナは娘役の中尾ミエ
最近の若手女優の名前をあげることは控えるが例えていうなら榮倉奈々や綾瀬はるかが美人扱いにされているようなものだろう
榊原郁恵もアイドルとして人気だった

あまり彼女のことはよく知らなかったが碇屋の奥さん役の若水ヤエ子がいい味を出している
なんか笑いを誘う良い雰囲気を持っている

時代劇も良いがたまには60年代70年代の「現代劇」も良い
無料のことを只に因んで「ロハ」と言うのか
なるほどね
母の話によれば当時の東京の不良がよく使う言葉だったらしい
今では死語だろう

なんやかんやで悦子と新川が結ばれ駅から2人を見送る駅長というハッピーエンド
模範的昭和喜劇

配役
赴任したばかりの草津駅駅長の白坂栄造に三木のり平
栄造の娘の白坂悦子に中尾ミエ
栄造の妻の白坂政子に丹阿弥谷津子
白坂夫婦の息子で悦子の弟の白坂勇に高塚徹
草津駅駅員の加藤登に加藤茶
草津駅駅員の仲本幸助に仲本工事
西武自動車草津営業所所長の碇谷長吉にいかりや長介
長吉の家内の碇谷サダに若水ヤエ子
碇谷長吉直属の部下の荒井に荒井注
草津の老舗旅館「やまだ屋」の若旦那の山田風太に高木ブー
西武バスの運転手の新川に三代目古今亭志ん朝
芸者の若子に中村晃子
草津駅助役の長谷川に福岡正剛
地元の有力者で県会議員の宮田に曾我廼家明蝶
宮田議員のドラ息子の秀夫に住吉正博
草津の小料理屋「しらたま」のマダムのみゆきに水谷八重子
しらたまの従業員の春子に谷雅子
みゆきの昔の男で拳銃所持の悪党の岩崎に名和宏
地元の警官に大屋満
ヤクザに村上不二雄
草津駅駅員と西武バス草津営業所所長にインタビューする旅の友社編集部員に鶴賀二郎

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野川新栄

3.0追悼:仲本工事

2022年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 草津を舞台にした架空の物語。湯もみが有名な草津温泉で赤字ローカル路線の草津駅新駅長の白坂(三木のり平)が赴任することになったが、老舗旅館のやまだ屋主人(高木ブー)が間違えてライバル会社でもあるバス会社の宴会に招待してしまった。

 TV『8時だヨ!全員集合』(1969~1985)放映前でもあり、舞台ドタバタコントの雰囲気もないし、「ちょっとだけよ」といったメンバーのお決まりギャグもない。ただし、加藤茶だけはいつものおとぼけキャラが光っていた。もちろん、主演は新駅長の三木のり平(何はなくとも江戸むらさきのCMで有名)。マドンナは駅長の娘である中尾ミエなのだが、芸者の中村晃子のほうが美人で色っぽく目立っていた・・・

 駅長の娘には加藤と仲本がメロメロになっていたのに、新バスの運転手新川(3代目古今亭志ん朝)といい仲になってしまうという展開。爆弾騒ぎあり、駆け落ち騒動あり、しかし最後は・・・ほのぼの松竹映画。ザ・ドリフターズの記念すべき映画第一弾でした。

 仲本工事さん、若い頃は結構色男だったんですね。悲しい。

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kossy

2.5三木のり平がもったいない

2018年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

草津温泉の新駅長が三木のり平、新バス路線の社長がいかりや長介で、お客を奪い合う。
娘の中尾ミエとバス運転手の古今亭志ん朝(3代目)のロマンスが軸。
三木のり平が真面目な役柄なので、もったいないなぁ。

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いやよセブン

3.0「8時だよ!全員集合」放送開始前の若きドリフターズ

2013年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

単純

総合55点 ( ストーリー:50点|キャスト:65点|演出:6O点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 この時代なりの平凡な喜劇で特に出来がいいわけではないが、出演しているドリフターズがとにかく若い。古すぎてまだ志村けんも加入していないころなんだろう。調べてみるとまだ「8時だよ!全員集合」の放送開始前の作品らしい。長さんや加藤茶がはつらつと動き回るのはとても新鮮だった。

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Cape God
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