ションベン・ライダー

劇場公開日:

解説

いつもいじめられているガキ大将が誘拐され、彼を追う三人の少年少女と中年男のヤクザの姿を描く。脚本は「丑三つの村」の西岡琢也とチエコ・シュレイダーの共同執筆、監督は「セーラー服と機関銃」の相米慎二、撮影は「さらば愛しき大地」の田村正毅と伊藤昭裕の共同でそれぞれ担当。

1983年製作/118分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1983年2月11日

ストーリー

ジョジョ、辞書、ブルースの三人の中学生はガキ大将のデブナガにいつもいじめられており、今日こそやっつけてやろうというとき、そのデブナガが三人の眼の前で誘拐されてしまった。デブナガの父が覚醒剤をタレ流していることに腹を立てた横浜のヤクザ極龍会のイヤガラセだ。誘拐したのは極龍会の組員、山と政だが、マスコミはこの事件を派手に報道し、組ではもてあましていた。一方、三人の中学生は横浜に向い、そこで、極龍会の組員で、山と政の二人を連れ戻すように命令を受けている中年のヤクザ、厳兵と出会い、一緒にデブナガ救出しようと持ちかけると、厳兵はしぶしぶ承諾する。その頃、デブナガは熱海から名古屋に連れ去られていた。一方、ヤク中で暴力的な厳兵を嫌う辞書はブルースと一緒に、熱海に研修会に来ていたアラレ先生を救出作戦に巻き込んでしまう。別行動をとっていたジョジョと厳兵は山と政を貯木場に追いつめており、そこへ、ブルース、辞書、アラレも到着した。運河に浮かぶ木の上で大迫跡が繰り広げられ、厳兵とブルースは負傷し、アラレも橋から落ちて傷だらけだ。そして、山と政、デブナガはどこかへ逃げ去っていた。クサる厳兵や辞書たちのところに島田組の者が現れ、協力を申し出る。腹では極龍会を支配しようと考えている島田組の招待で五人は飲めや歌えの大騒ぎをする。しかし、厳兵は島田の援助を断ると、山たちが逃げたと思われる大阪へ向った。そんな厳兵の姿に、ブルースは心惹かれるものを感じる。大阪のドヤに踏み込むと、半ベソの辞書が、アラレも連れていかれたと話す。その時、極龍会解散のニュースが入り、組がなくなっては山や政を追う必要がないと厳兵は言いだした。説得にも耳をかさない厳兵を残して、辞書、ブルース、ジョジョの三人は追跡を続け、横浜にあった極龍会の覚醒剤精製所に辿り着いた。そこで、山と政は極龍会解散のニュースを知り、唖然とする。そこへ、厳兵も現れ、デブナガ、アラレの救出に成功するのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0長回しテク

2023年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

4.5相米の最高傑作❗

2023年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

兎に角カメラが凄いし暴走しまくってる上に演出が半端無いわ容赦ないわ、女子供をここまで追い込むかと言う鬼演技、鬼演出。縦横無尽駆け回る。まるで前衛演劇を体験するかのような凄みと無茶振り。それでいて画面が破綻しないので最後まで見せられてしまう‼️ロードムービーであり🎥セーラー服と機関銃のセルフオマージュに浅間山荘から10年後の総括映像。フル編集で見たいものだがこの未完成感がたまらない作品となっている🎵

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mark108hello

4.0木場

2020年8月14日
iPhoneアプリから投稿

河合美智子のデビュー曲が最後に流れるが、後にオーロラ輝子の異名をとるだけのことはあり、なかなかの歌唱力で15歳とは思えない。よもやこの映画でアイドル的な意図もあったのだろうか?男風呂に入れられ、スポーツ刈りにされて、胸元がダルダルのタンクトップまで着せられて。
そんな彼女が脈略もなく運河に飛び込んで目が点、追っかけてきた原日出子まで飛び込んで絶句。見るからにヤバイ高さなのに。この映画の見せ場である木場の長回しにおいても、この2人は切り込むように途中で現れ、少しヤバイ演技?もしくは事故を起こしている。更に原日出子は終盤にスカートでコン柱に昇る姿を下から撮られるという羞恥を強要されている。自転車からトラックに乗り移る永瀬正敏もムチャだし、藤竜也の行き過ぎた暴力表現など、唖然とさせられるシーンが多数含まれている。
ストーリーは、最後は尽く大人は破綻し、藤竜也に至っては風船持って道化した姿で最後に登場するわけであるが、このあたりのだらしなさは後の台風クラブとも共通し、その点で言うと、「ふられてバンザイ」と「もしも明日が」がかぶってくる。それにしてもラストの放水される中でサーチライトの光が差し込む画は美しい。
最終的な印象はやはり河合美智子か。股間をまさぐり、女である事実を突きつけられて、海に入るシーンが素晴らしい。子供でいれた最後の一夏。ロードムービーでありながら、移動シーンが少なく場所性が感じられない、変なテロップを入れてストーリーを追いきれないと言った破綻は感じるが、圧倒的な印象が残ればそれで良し。

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Kj

3.5凄い、確かに驚くべき映像が沢山ある しかしそれと映画の価値とか意義とは、イコールなのだろうか?

2020年3月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

昨今ワンカット、ワンシーンが長ければ長い程、賞賛されるようだ
ならば、本作はその塊だ
驚嘆するようなシーンが長く延々と続く
カメラは視点を変え、パンし、移動してどこまでも追いかける
かと思えば、こちら、あちら、背景、手前、それぞれで同時に芝居が進行しており、それをそれぞれカメラが順に捉えていく
止まらずに
そんなワンカット、ワンシーンの長回しが山のようにある

だから、素晴らしい?

それは凄い、確かに驚くべき映像が沢山ある
しかしそれと映画の価値とか意義とは、イコールなのだろうか?
正直疑問だ

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あき240
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