劇場公開日 2014年6月7日

ゴジラ(1954)のレビュー・感想・評価

全78件中、21~40件目を表示

4.0始まりにして、最高傑作

2022年3月6日
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レンタルビデオ黎明期に、過去のアーカイブ的な扱いで、自宅のテレビで鑑賞。その異様な雰囲気に、引きこまれ、一気に最後まで見た。まるで、どこかの孤島が台風に飲み込まれるニュースのような、天災みたいな雰囲気だった。

当時から、原子力というもののあやしさに、不快感を感じる人は多かったけど、自分が生まれる前に、水爆実験を引き金に、また日本が核の被害に飲み込まれるという骨子を、極限の映像で表現したギリギリの映画だったと思う。

今は、都会のビル群をその太い尻尾で薙ぎ払うような映像が当たり前に見られるが、この時代小笠原の漁村に上陸し、暗い夜の村を襲う映像はかえって新鮮だったりする。その迫力に圧倒された。そこに本当に未知の生き物がいるように錯覚したものだ。

この始まりの恐怖と畏敬の念を、いまだに超えるゴジラが生み出されていない。それだけははっきり言えるだろう。

2019.7.3

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うそつきカモメ

4.0ドメスティックな恐怖

2021年10月10日
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初めてみたのはたぶん2015年。
山岸凉子のエッセイ漫画に描かれていた「ゴジラが山の端から顔を覗かせるシーンの恐怖」を味わいに劇場へ行きました。

ゴジラ映画はまだ10本ほどしか観ていない新参者ですが、結局この1本目が初代にして決定版だと思ってしまいます。
やっぱりゴジラの怖さも、ドラマも、映画全体の出来映えとしてもベストで、そもそもゴジラという仕掛けが極めてドメスティックな存在だったことを痛感させられます。

終戦から10年も経たない、記憶や傷跡の生々しい段階で公開された初代ゴジラの、街を破壊する場面が当時の観客にどれだけの衝撃をもたらしたかは、その後の続編とは一線を画すものだっただろうと想像します。

この初代だけが持っている暗さ、怪獣が暴れるような荒唐無稽な企画でありながら独特の静けさは死者に向けた弔いの様相。
これだけ沢山作られていながら、結局災禍の後のその時限りの企画でしかなかったことを示しているように思います。
だからこの初代のインパクト、ゴジラという仕掛けが真価を発揮できるのは戦争や水爆といった現実の災禍が起きた後に、その傷を再びフィクションの中で再現する以外にないのだろうとも。
その点で震災の直後に作られた「シンゴジラ」は奇跡的な一作だし、アメリカ版としてはレジェンダリーよりも「クローバーフィールド」の方がより正統なアプローチだったことになります(俯瞰のショットを作ってしまった後半はいただけないけど)。

レジェンダリー版もこれはこれで好きですが、せっかく怪獣たちのワールドツアーするなら現実の地震やハリケーンなどの被害があった場所を舞台にしてその被害を再現したらいいのにと思います。
ニュースや映像を通してであれ、現実の被害を共有している観客にこそゴジラは真の姿を現す。人間の無力さの象徴として。

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ipxqi

5.01954年(昭和29年)の作品

2021年7月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

ゴジラVSコング公開記念

これは何度も観た
一度でいいから映画館で観たい

戦後間もない娯楽といえば映画しか無かった時代
今と当時の人では受け止めかたが全く違うだろう

「長崎の原爆から命拾い」「また疎開か」「もうすぐお父ちゃんのとこに行くの」
民衆の一言一言に時代を痛感する

BGMとゴジラの鳴き声がとにかく素晴らしい
特にゴジラのテーマは聴くだけでテンションが上がり魂が揺さぶられる

1954年(昭和29年)
3月1日遠洋マグロ漁船第五福竜丸がビキニ諸島近海でアメリカによる水爆実験によって核の灰を浴びる事件が発生した年である
それから約8ヶ月後の11月3日に公開された作品がゴジラである
ゴジラの出現は水爆実験の影響によるものという設定は3月の悲劇で急遽盛り込まれたものだろう

リベラルの解釈では反核や環境破壊がテーマらしい
それならなぜ初代ゴジラは日本じゃなくてアメリカ本土を襲わないのか
GHQも解散してしばらく経つ時期だし遠慮する必要もあるまい

それにしてもなぜゴジラは都市を破壊するのだろうか
海の生物が激減しお腹を空いたから人間を食べにきたというわけでもないようだ

古代生物の生き残りらしいがなぜか火を吐く

山根博士役の志村喬が貫禄の存在感
良い味を出している

チョイ役だが志村喬以上に良い味を出していたのは野党の国会議員役の菅井きん
蓮舫もTwitterに夢中になってないでこのくらいの気概を少しは見習って欲しいものである

命を張って報道するラジオアナウンサーに大感動
今の新聞記者やテレビ局員にこんなことができるわけがない
さようならがせつない

なんとかデストロイヤーなるものでゴジラを退治するわけだがゴジラの最期としてビジュアル的にはシンゴジラの方が好きだな

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野川新栄

5.0これがゴジラだったんだ!

2021年6月9日
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あつし

5.0このORIJINを超えるものは作れまい

2021年5月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

シンプルな人間ドラマ。明確で力強く突き刺さるメッセージ。

1954年3月に起きたビキニ環礁での核実験。
 それに巻き込まれた第五福竜丸の被爆事件の悲劇+汚染マグロ等の風評被害。
   (1954年9月23日に、第5福竜丸の久保山愛吉無線長が「原水爆による犠牲者は、私で最後にして欲しい」と遺言して亡くなった)
 この映画からわずか9年前の東京大空襲。
              (大空襲は各地でも被蓋にあった)
             広島・長崎の原爆の悲劇。
戦争の爪痕の記憶が久しいうえに、またもアメリカ等の核の恐怖が呼び起こされる。
 1952年にはGHQは廃止されたものの、
 この映画の10年後(1964年)には東京オリンピックが開催されるものの、
 スカイツリーどころか、東京タワーもまだなく(1958年竣工)、
 新幹線だってまだまだ(1964年)で、
 まだ復興途上。
当時の世相。
これらがベースになっている物語。

ドキュメンタリーのようにとった部分と、怪奇物の演出を取り入れた部分の融合。
(徹底的にリアルにこだわった部分、
恐怖を煽る音楽、楳図かずお氏の漫画かというような河内さんの大仰な演技等、恐怖におののくさまや被害の概況はリアルに見せるのに、その恐怖の実体はなかなか見せない等の演出)

 宝田氏は、ニューフェースらしい「存在がさわやか」という立ち位置で、この重苦しい映画の一種の清涼剤。
 河内さんの可憐な佇まいもこの重苦しい映画での華。それなのに、わざと?随所で見せる大仰な演技。
 芹沢博士の出で立ちも怪奇物を踏襲。そこに平田氏が悩める若き科学者の繊細さと影を添え、物語がどう動くか、ドキドキさせてくれる。
  (芹沢博士の研究室も、怪奇物ぽさ全開)
 新吉の朴訥さ。
 田辺博士の、らしさ。なのに、意味ありげに、意味不明な画面の隅での佇まい。不思議な存在感。
 この映画がフィクションであることを思い出させてくれる。

それでも、
 避難者・被災者の様子がリアル。
 次々に破壊される街の様子が徹底的にリアル(Wikiによると、銀座の街を実際にロケハンしてsizeを測ってミニチュアを作ったそうだ)。
   (崖から、ビルから覗くゴジラの怖さ。炎をバックに、ビルの向こうに見えるゴジラの美しさ…)
 スーツアクター・中島春雄氏は、動物園に通って動物の動きを研究し、ライオンの持つ威圧感に、クマの直立する動き、ゾウの脚運びを参考にしたそうだ(Wikiより)。
 志村氏の、根底に怒り・悲しみを秘めた演技。
 国会での、情報を開示すべきか、秘すべきかの論争。ー戦争についての正確な情報を全く知らされないままに参戦させられたことへの怒りをここに見るのは、読みすぎか?
 TV塔アナウンサー役の橘正晃氏の危機迫る演技。
 音楽や効果音で煽られる危機感・高揚感。
 静かに力強く響く鎮魂・祈りの歌。

企画から公開まで半年くらいの短期間に作られた映画なのに、それぞれの知恵と己の力量を最大限に投じられている。
 なんだかわからない恐怖・困難がじわじわと迫ってくるドキドキ感。
 今の災害情報の先取り?自然に?突然に的確にスイッチの入るTVとラジオが伝えてくる惨状。
 見せるときにはとてつもない破壊力パワーが炸裂する。
 そしてなすすべのない絶望感に叩きのめされるシーンへと続く。
 その緩急。

と、演出・映像・音楽等々、一級品であることを褒め称える事柄は枚挙にいとまない、
とはいえ、この点だけでいえば、今後、この作品を超える映画が現る可能性はある。

けれど、この映画に関わっていた人々の思いは超えられない。
この映画から、とてつもない怒りを感じるのは私だけであろうか。
 DVDのコメントで伊福部氏が「テクノロジーの技術の圧倒的な差で、日本はアメリカに負けた。そのテクノロジーが、原始的な生命体のゴジラにはなすすべない。気持ちよかったですね(思い出し引用)」とおっしゃる。
 終戦間際は、宮内省帝室林野局林業試験場にお兄様と同じく戦時科学研究員として勤務され、放射線による航空機用木材強化(木材!!!)の研究に携わって(Wikiより)いらしたから余計にそう思うのだろうか。
 伊福部氏と同じように思うかどうかは別にして、この映画の製作者も、公開時の観客も、皆”当事者”だった。圧倒的な破壊・惨状。命の危険。状況への怒り。恐怖。生き残った者としての責務等様々な気持ち…。何らかの形で戦争の傷を負い、この映画に思いを託していた。ある者は、戦争を早くに忘れて、復興にまい進したとしていても。
 鎮魂・祈りの歌を歌う音楽学生も。だから、あんなに心に響くのだろう。

「核反対」「戦争反対」と頭で考える私たちとは違い、体験・心の底・魂からの訴え。
 ましてや、核の本当の恐ろしさを知らないアメリカなんぞがこのメッセージを語るとしたら、単なるコピーにしか過ぎない。
 体験したものにしか伝えられない迫力。それを、明確なメッセージ・思いとともに、史上最高なエンタテイメントとして昇華させた作品。

息詰まると、実際の生活を破壊する代わりに、この映画を見てすっきりしてリセットするとともに、
山根博士のラストの言葉を深く胸に止め、人為的なこのような破壊を二度と起こさないよう、何ができるのか。
この映画を見るたびに考えてしまう。

《蛇足》
Wikiによると、のちに、手塚治虫先生・水木しげる先生・淀川長治先生、小津監督が絶賛したものの、最初はジャーナリズム系では不評だったそうだ。その中で三島由紀夫氏だけがドラマ部分も含めて絶賛したのだとか。
 手塚先生・水木先生・淀川先生・小津監督がこの映画を観るのは納得するが、三島氏も観ているとは。私の中で、三島氏のイメージがちょっと変わった。
(美輪明宏氏や坂東玉三郎氏をいち早く認めたのも三島氏と聞く。絶対的な己の美意識の持ち主。そんな方に『ゴジラ』は認められているんですね)

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とみいじょん

4.0傑作の誕生は不幸なことかも知れぬ。

2021年2月6日
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戦後10年を経ず復興する都市を背景に、あの戦火を、科学の怖さを、人間の愚かさを忘れぬぞという切実。

その時代ゆえの撮る動機がフイルムに焼き付く様に慄く。

庵野の311への対峙も然り。

傑作の誕生は不幸なことかも知れぬ。

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きねまっきい

4.5今更ですが今更じゃなかった

2021年1月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

今時のCGより、映像が全然かっこいいんですけど。

特撮すげぇ。

ハリウッドゴジラの色々が、あぁなるほどってなりましたし。

最初ちょっと慣れるまで観にくさ感じたけど、ゴジラの破壊シーンはなんの違和感もありませんでしたし。

ってか、これを1954に撮ってんのがビックリですし。
かなり悲惨なシーンばっか、この時代のメンタリティどうなってたのか想像できないけど、どんな気持ちで観たんでしょうか。

人間の業はやばい。でも生命って凄い。カッコ人間含むカッコトジ。って感じでした。

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ともひろ

4.0理由なく破壊しつくゴジラにより焦土となる東京

2020年12月20日
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鑑賞方法:VOD

口から吐く放射線により東京が破壊される様は、正に戦禍のイメージ。

自らの命と引き換えにゴジラを倒す科学者像、ゴジラの研究を優先する教授像、思っていた以上に暗く重く、第二世界大戦を引きずっている印象。

テーマ曲も相まって、ゴジラに意思や生物感を感じられず、水爆といった凶悪破壊兵器を感じさせ、奥深い迫力を呼んでいた。

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Kazu Ann

3.5反戦映画⁉️

2020年9月9日
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子供の頃に観ましたが、改めて観ると、反戦、公害に対するメッセージが含まれている社会派映画だと思いました。

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三田祭

5.0タイトルなし

2020年7月10日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

これは評価必要なし
東宝製作
特撮怪獣映画の金字塔
世界の怪獣王ゴジラの記念すべき第一作
特撮を超えた不朽の名作

観ておくべき映画
.

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lily

4.5東宝特撮の歴史は「ゴジラ」に始まり「ゴジラ」に終わる。

2020年6月11日
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鑑賞方法:DVD/BD、映画館、TV地上波

悲しい

怖い

難しい

今更、内容の話は言わずもがな。
当時、東宝が熱心に製作を進めていたという、日本とインドネシアの合作映画の話が白紙にならなければ、ゴジラは誕生しなかった。
第二次世界大戦終結から9年。国民の傷は深く残ったまま。
それでも終わることのない核兵器の脅威。
スタッフは未曾有の大作に奔走した。
本編の本多猪四郎監督は、ゴジラが劇中で破壊する実在のビルを一件一件訪ね、頭を下げて回った。
激怒されようが、門前払いを喰らおうが諦めなかった。
特撮の圓谷英二監督は、映画美術としての評価が低かった特撮をフルに発揮しようと、考え得るアイディアを全て投入した。
ゲテモノ、キワモノと呼ばれた特撮映画の汚名を返上したかった。
ゴムの塊で出来た着ぐるみは重さと暑さを極め、アクターを務めた中島春雄氏は何度も失神した。
当時デビュー1年目の大部屋俳優で、この作品が初主演となった宝田明氏、主演のプレッシャーよりも見えない巨大な演者を相手にどう演技をするかに頭を悩ませただろう。
東宝の上層部を説得するために、再三の会議を設けたであろう田中友幸プロデューサー。
「こんな在りもしない化け物が街を暴れる映画がヒットするわけがない。」
そして迎えた、1954年11月3日.....

今考えると、世相も人も、ありとあらゆる必然が重なり、生まれるべくして生まれた作品なんだと心から思います。

66年経った今でも、シリーズ全ての作品でオマージュされるのはこの第1作です。
絶望と悲劇を詰め込んだ空想は、全人類への宿題となりました。
この作品で描かれた地獄が現実に起きないことを祈るばかりです。

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ハーシー・カイルトラス

5.0すごい

2020年5月29日
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泣ける

悲しい

知的

古いシリーズからシン・ゴジラまでありとあらゆるゴジラシリーズを観てきましたが、やはり最高傑作の一つです。戦後からまだ10年も経たない、水爆実験、兵器…色々なメッセージが深く込められています。

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mikki

4.0科学の進歩と人類の幸福は必ずしも比例しない。

2020年5月2日
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この映画の時代背景は戦後9年。
今は2020年で東日本大震災から9年。
9年前ってのはいい歳した大人ならばつい昨日のことである。
核に殺られた被害国にとってビキニ環礁の被爆事件は、あの悪夢の再現に怯えるに余りある出来事だったろう。
黒澤明の生きものの記録も同じ時代に作られたし、日本人にとって核はとてもセンシティブな題材である。
科学の進歩は人類の幸福と比例しなければならないのに・・
人間は何故、科学という道具を持ってして権力を持ちたがるのか?
他より優位に立ち、己を誇示したがるのか?
相手をたてる、協働することは難しいのか?
メンツがそんなに大事なのか?
何が人間にとって最善なのか、コロナに侵食された今、権力者に問いたい。

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ちゆう

4.0戦後10年経たずに水爆批判と怪獣モノを撮れる着想

2020年4月22日
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鑑賞方法:VOD

この時代の空気感として、菅井きん演じる女性議員(当時は婦人議員という。)がゴジラの次に怖い。真っ向勝負で直言する婦人議員たちに、それまで男たちだけが戦争をやるもやらぬも決めてきた景色を一刀両断にしている。本当の戦後だと感じた。

昔の映画は尺も無駄にとらず、余計な演出をせず、それでいてストーリーが分かりにくいということはなく、劇伴音楽が素晴らしく、なんで今の時代こうしたものを撮れないのかなと思う。現在は技術だけが先行してしまったのかね、余計なものが多すぎる。

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さすまー

4.050年超の過去においてこの特撮技術、時代考察、まさにあっぱれ!

2020年1月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

シンゴジラを見た際にも思った事ではあるが、もちろん特撮技術の素晴らしさは言うに及ばずではあるが、時代・社会考察を含めたシナリオの素晴らしさがあるからこそ観る者をここまで引き付けるのであろう。当時、オンタイムでこの作品を見た人たちの衝撃たるや、計り知れないものがあったであろう。ありきたりの言葉であっても、作品として全く古臭さを感じることなく、驚きをもって今なお観る事が出来る、まさに世界に誇る東宝特撮、あっぱれである!

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ナオック

5.0日本人誰もが芹沢博士の決断をする日が訪れることが無いことを祈るばかりだ

2019年11月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

正に映画のイノベーションだ
世界の映画史を塗り替えた作品

直接的にはキングコングが源流だろうが全く違う
何もかもが斬新で新しい、誰も観たことの無い映像を作り出して映画のジャンル自体を作り出したのだ

もちろん原水爆の恐怖、核戦争の恐怖がテーマだ
冒頭の漁船遭難シーンは第五福竜丸事件をそのままデフォルメされている

劇中でも何度も原水爆への恐怖、戦争がまたも日本に及ぶ恐怖を登場人物が語る
正に当時は核兵器の開発競争のデッドヒートが新聞の一面を占めており、次の戦争は核戦争になると誰もが認識し始めた頃だったのだ

しかし、久しぶりに21世紀の人間の視点で観ると、当事者にも気付いていない違うニュアンスが含まれているように聞こえた

それは無理です、水爆の洗礼を受けながらも、なおかつ生命を保っているゴジラを何を持って抹殺しようというのですか?

山根博士の言葉は逆にいうと原水爆以上のものに依らねばならないとも取れる

そして芹沢博士も苦悩の末にこの惨禍を絶つには禁じられた兵器を使うほかないと決断する

もしゴジラの襲来を現代に置き換えて、某国による核攻撃であるとしたら、どうだろう?

考え過ぎだろうと思う
しかしそのような決断をしなければならない日は刻々と近づいているように思える

日本人誰もが芹沢博士の決断をする日が訪れることが無いことを祈るばかりだ

東京が火の海になった以降は涙がとまらなかった

当時でも本作公開の僅か4ヶ月前に自衛隊が発足したばかりだったから、自衛隊が無ければ所詮叶わぬだけでも組織だった抵抗も、住民達の避難も出来なかったであろうということは十分読み解けたハズだ

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あき240

5.0作り手の思いと気概の詰まった傑作映画

2019年9月21日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

ゴジラが単なる怪獣映画ではないというのはなんとなく耳にしていたが、宝田明のインタビュー記事を見て第一作だけでも見ておかなければと思い視聴。

こんな作り手の平和への思いが詰まった映画を54年に作っていたこと。見ている方が誇らしいような気持ちになる映画だった。

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カメレオン

4.5シン・ゴジラより面白い!

2019年5月25日
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興奮

『ゴジラ』鑑賞。

*主演*
宝田明

*感想*
これが初代ゴジラか…凄いな~。。。

初代ゴジラを初めて見ましたが、かなり面白かった。今は数多くのゴジラシリーズやハリウッドなど続々と制作されている中で、やっぱり原点が面白い。

最近見たゴジラは、「シン・ゴジラ」でしたが、個人的に全然ダメで、初代のゴジラは脚本と演出が素晴らしかった。

ゴジラが山の陰からひょっこり「こんにちは」した時は、あまりの突然のことだったので、思わず笑ってしまいましたが、街に上陸してビルや国会議事堂を破壊したり、炎を吹いたり、大暴れするシーンはなかなか見応えがありました。

あと、脚本が全体的にシリアス。芹沢博士が真島吾朗にしか見えなかったw オキシジェン・デストロイヤーってどこかのプロレスラーの名前みたいw

総じて、面白かったです。「シン・ゴジラ」より全然面白かったです。(^^)

宝田明さんがイケメンでした!

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ひろっぴ

5.0原点

2019年5月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 昭和29年というと、戦争、原爆の恐怖がまだ冷めやらぬ日本である。高度成長経済の時代を迎え物質が豊かになった反面、人々の深層心理には不安感が見え隠れする。ゴジラの存在自体が広島・長崎の原爆と同じような恐怖であり、唯一の被爆国日本でしか作れなかった映画だとあらためて思い知らされた。

 自衛隊が発足(警察予備隊から改編)された年と、ゴジラ誕生の年が同じというのも皮肉なものだと感じます。また、ゴジラに焼き尽くされた後の映像が戦争で焼け野原となった東京のイメージそのもの。病院でのシーンも同じです。

 芹沢博士(平田昭彦)の作ったオキシジェン・デストロイヤーを使用するかどうかで苦悩するシーンが最高。そして女学校の合唱団が歌う“平和の祈り”によって、悩める科学者が決断する。。。ラストの海中でのシーンは涙なしでは観られない?!

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kossy

3.5パワーの源

2019年5月19日
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鑑賞方法:VOD

個人評価:3.6
戦後9年後に作られた作品。登場人物や、戦後直後の世界観や会話が興味深い。
敗戦後わずか9年でこういったエンターテイメントの映画を作れる事に、日本人のクリエイター魂が感じられる。
この時代に作ったゴジラというキャラクターと世界観が、今なお受け継がれ、描かれ続けるパワーの源がここにある。

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カメ