劇場公開日 1986年8月2日

「女優としての成長物語」キネマの天地 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0女優としての成長物語

2019年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 大船撮影所50周年記念作品。脚本は山田洋次、井上ひさし、山田太一、朝間義隆。女優になりたい女性はいっぱいいるが、女優にしたい女性は少ないという小倉監督に見出された小春だったが、最初に看護婦役をたまたまやらされ失敗。島田(中井)の説得により大部屋に入ったが、「いらっしゃいませ」の一言の台詞でもOKが出ずに苦労する。

 島田は思想犯として特高に追われている先輩の小田切(平田満)を匿ったために捕まってしまうが、「こいつマルクスなんぞ読んでるぞ」などと言われて開いた本がマルクス兄弟だったのには笑った。この頃は活動屋をやってるだけで軟弱者としてしょっ引かれていたんだと思うと、日本が情けなくなる。

 基本線は女優としての成長物語と、生きる勇気を与えるような映画を撮りたいと夢見る脚本家の物語。撮影所以外の小春の家族の周りが『男はつらいよ』で固められているとこが山田組らしところ。その旅芸人であった父親の渥美清が娘の主演第一作「浮雲」を観ながら死んでしまう。自分の生い立ちを知りクライマックスの演技にも磨きがかかって完成した作品。出来すぎのストーリーではあるが、なんとも哀愁に満ちたところだ。

 松竹の看板女優であるという設定の松坂慶子が駆け落ちしたおかげで主役の座を射止め、祝賀会で「キネマの天地」を歌うところも『蒲田行進曲』との絡みを考えると面白い。

kossy
2020年3月31日

kossy氏💫…撮影は無く、打合せをされていただけでした。が…「志村けん氏に捧ぐ」という一文は、完成した映画で必ず見れるはずです。🙏

NIRVANA
2020年3月30日

kossy氏💫…先程、しゅうへい(syu32)氏に教えて頂きました😢

仰るとおりです…少しは撮影されていた様なので是非そうして頂きたいです…ご冥福をお祈りしますと共に、来年になってもよいので映画の完成を願います🙏

NIRVANA
2020年2月25日

kossy氏🙇「キネマの神様」読了に多謝します🙏

監督が同じで、タイトルもキネマ…公開後に見比べる価値ありですね。…大林監督のキネマは凄い豪華キャストで楽しみです🎵

あと、くれぐれも運転気をつけて下さいよ🙇

NIRVANA