劇場公開日 1961年12月9日

花影(1961)のレビュー・感想・評価

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4.0煌びやかな色彩に彩られた画面構成

2015年4月3日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

その美貌にて次から次に男が寄って来る銀座の花形ホステスに池内淳子。
性格的に男が弱さを見せるとついつい許してしまい、女の幸せとは縁遠い“葉子”
彼女を暖かく見つめる佐野周二。
様々な男達との出逢いと別れは彼女の心の中を更に“孤独の思い”を溢れさせるだけだった。
そんな彼女に近づく男達や佐野周二の真の思いは、映画の冒頭で別れ話をしていた池辺良が巡り巡って分析する通りである事が解った時に、彼女は長年思い描いていた“計画を実行”する。

煌びやかな色彩に彩られた画面構成が素晴らしく。池辺淳子と佐野周二との切っても切れない間柄。高島忠夫の高嶺の花をジーッと機を狙うテレビ関係者を始めとして、人間の持っているドロドロとした本性と残酷さを同時に見せる川島監督の演出力は素晴らしいの一言です。

銀座と言う場所で大輪の花を美しく咲かせた桜の花は、散らない内に《葉》に帰るのだった。

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