劇場公開日 1959年3月7日

女吸血鬼のレビュー・感想・評価

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2.0地底宮殿

2021年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 序盤から引き込まれるほどの展開。母親そっくりの絵が作者不明のまま特選に選ばれ、その絵が盗まれるという怪事件。月光が苦手という天地茂の吸血鬼ぶりはちょっと笑えるのだけど、メイクアップした彼の形相はそれを忘れるくらいに怖い。

 九州島原の天草四郎の血を引く松村家。竹中(天地)は天草四郎の遺児勝姫にあこがれ、末裔である松村美和子(三原)を監禁していたのだ。

 再び美和子がさらわれ宮殿へと向かった竹中。三百万円の泥棒が隠し場所を探して捕まったことからフィアンセである新聞記者の民夫(和田)たちは島原へ向かう。そしてつまらないクライマックス。このあたりが限界か・・・

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kossy

2.5タイトルと内容が違う

2021年6月26日
Androidアプリから投稿

女吸血鬼は出てきません。
なのにどうしてこのタイトルを?謎です。あと吸血鬼役に天知茂氏が演じています。
なんでも日本で初めて吸血鬼を演じたのが彼だっとか。
吸血鬼に変身するのに月の光とは狼男かいと突っ込みいれたくなりました。

内容はそこそこ面白く暇つぶし程度には見られました。

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ユウコ

2.5洋画がベラ・ルゴシなら、邦画は天知茂

2021年2月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

日本初の本格的吸血鬼映画とされる1959年の作品。

原子力科学者・松村の娘、伊都子の誕生パーティーの夜、信じられない人影が。20年前に島原で失踪した母・美和子が変わらぬ若さのまま帰って来たのだ。美和子によると、黒眼鏡の画家、竹中に囚われていたという。
竹中は天草四郎の家臣で、女の生き血をすすって生き延びている魔物。天草の娘・勝姫に恋焦がれ、その末裔である美和子を我が物にしようとしていたのだ。
隙を見て竹中の下から脱出した美和子だったが、彼女を追って竹中も東京へ。恐るべき惨事を起こす…!

天草四郎伝説と絡めたのは邦画ならではで面白いが、洋吸血鬼ホラーな感じを期待すると全くの肩透かし。
“女吸血鬼”と聞くとほんのり官能的な要素も期待してしまうが、該当者は登場せず。実際登場する吸血鬼は、“男吸血鬼”の竹中。
その吸血鬼・竹中に仕えるのが、奇怪な小人、怪老婆、ハゲの怪力男らまるでフリークショー。
言うまでもなくB級で、話も演出も演技もチープ。
作品的にもまずまず。
でも、見所二つ。

まず、一つ。
竹中が島原の山中に築いた地底城。
クライマックスはこの大掛かりのセットの中で、大立回り。

そして、最大の見所は説明するまでもない。
竹中を演じた天知茂。
本作が日本初の吸血鬼映画なら、天知茂は日本映画で初めて吸血鬼を演じた役者となる。(その後、岸田森が有名)
この世の者ではない吸血鬼。天知のクールさ、ニヒルさがそれにピタリとハマった。
美女の首筋を噛むシーンは、洋画の吸血鬼たちに負けず劣らず。
それだけではない。
竹中は月光で吸血鬼と化す。
その苦しみ、哀しみ。
そして、愛を求め、得られぬまま、死に際の醜悪な姿…。

洋画がベラ・ルゴシなら、邦画は天知茂。
天知茂の名演だけでも見る価値あり。

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近大