踊りたい夜
劇場公開日:1963年12月14日
解説
「真赤な恋の物語」の井上梅次が原案・脚本・監督したミュージカル・ドラマ。撮影は、「港に消えたあいつ」の小杉正雄。
1963年製作/98分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1963年12月14日
ストーリー
東京のナイトクラブ“白馬車”で人気のある、マリ、ユリ、ミッチーの三人の姉妹は、本格的なショーダンサを目指している。その父亀三は、昔は芸人であったが、今では娘のマネージャーとして稼いだお金を情婦に貢いでいた。三人の姉妹の「ピンクタイツ」と島津公仁夫中心のミュージカルを演出する作曲家沖は、マリを秘かに愛していたが、マリの心は金持の山田に傾いていた。しかし、妹のユリもまた、激しく沖を愛していた。そんなある日、三人の父亀三は、姉妹を、無断で東北のドサ廻りに売ったのだ。怒ったマリは、山田の許へ走り、いま、ユリと、ミッチーの二人が舞台で転落した姿をみせていた。それをみた沖は、父親から姉妹を離す口実に、ユリに求婚したが、ユリの優しい人柄に好意をよせて結婚した。とうとう一人ぼっちになったミッチーは、バレリーナ志望の夢を捨てず、「新日本バレー団」に住み込み、主宰者団の厳しい訓練を受けてミッチーの素質は磨かれた。一方山田の許に走ったマリは、自分の愚しさに気づき、山田を離れて失意の旅で、サックスの名手津村に会い、すさんだ心を癒して、素晴しいショータレントとなった。また情婦ユカに捨てられた父とも再会し、和解は成立していた。沖のアイデアで“白馬車”から豪華なショーを中継する夜、久し振りで一家が顔を合せた所に、沖の飛行機事故死のニュースが流れ、ショーは中止になろうとしたが、夫の意志をついだユリの手でショーは開かれた。思い出の“白馬車”のステージで歌う三人姉妹の胸に、津村、団、そして今は亡き沖の面影が去来した。