劇場公開日 1995年12月23日

「48作をありがとう」男はつらいよ 寅次郎紅の花 カルヴェロ1952llさんの映画レビュー(感想・評価)

5.048作をありがとう

2018年3月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

知的

幸せ

満男と泉ちゃんを見ていてふと思い出した
30作目の三郎青年と蛍子を覚えていますか
そう沢田研二と田中裕子です
田中裕子さんが好きでね〜
あの観覧車の中で螢子さんが言う言葉が忘れられない

蛍子さん「私を…好きなの?」
「口で言って…」

この時の裕子さんの絞り出すようなせつない言い方の真の意味を知るまでにかなりの人生経験が必要でした
そしてまた今回泉ちゃんに(後藤久美子)こんな事を言わせる満男も情けない

泉「何であんな事したの!?
黙ってないで何とか言ってよ!
どうしてなの?
なぜなの?
なぜ!?」
満男「それはね…」
泉「なあに?」
満男「あのね…」
泉「うん」
満男「あの……」
泉「言って!、訳を言って!」
満男「……」

満男「愛してるからだよ!!」

ここまで詰め寄られてしか言えない満男、情けないよ
と寅さんも言ってだけど
わかるよ、本当のことを言う時のあの怖さ
出来ればその場所から逃げ出したい気持ち
人を好きになるってこんなにも苦しくて胃が痛くて身体が今にもよじれてどうにかなりそうな気持ち
「好き」の一言がもっと軽く言えていたら、きっとあの時…
また思い出しちまった

寅さんは今まで何度も何度もこんな経験をしてきたんだな〜って
もう手放しで寅さんを笑って見れなくなっている自分は成長したのか不幸になったのかよく分からない
昔も今も女の人が一枚も二枚も上手なのだな〜〜

寅次郎様
ほんとにほんとにありがとうございます
また迷ったり悩んだり寂しくなったら会いにきますね
でわでわ

カルヴェロ