劇場公開日 1984年11月17日

「葬儀屋の知り合いを作っておくのが一番!」お葬式 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0葬儀屋の知り合いを作っておくのが一番!

2021年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 公開当時も画期的な発想の映画ということでかなりの話題になった伊丹十三初監督作品。日頃、葬儀に関して考えたこともなかった家族が突然のことであたふたする風景、知らなかった風習、久しぶりに会う親戚の反応が新鮮に映る。

 棺おけの値段、病院での料金、坊さんに対するお布施など。頼りになるのは葬儀屋だけ。実際にもこんなところなんだろうなぁ~。いざというときのための葬儀マニュアルという位置付けだけど、コメディタッチなので葬儀に詳しくない人が必見の作品なのでしょう。

 突然森の中でのセックスシーンは賛否両論あるけど、愛人高瀬春奈の肉感ボディと腋毛が最も印象的。まぁ、無くてもいいシーンだけど、庶民的な腋毛とお尻がリアル感を増す効果であったのか。伊丹監督のこだわりなのか、何なのか、今後の他の作品にも見られる特徴の1つだ。

 井上陽水が郵便配達人で登場していたり、寅さんへのオマージュなのか、笠智衆が坊さんで登場したりする面白さもある。「“数え”というのはお腹の中に入ったときから数える」などといったウンチクも。

kossy