海の情事に賭けろ

劇場公開日:1960年9月17日

解説

「一匹狼(1960)」の滝口速太の脚本を、「拳銃無頼帖 不敵に笑う男」の野口博志が監督した赤木圭一郎のアクション・ドラマ。撮影は「俺は流れ星」の永塚一栄。

1960年製作/83分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年9月17日

あらすじ

夏を海で過すため、牧蘭子は友人と房州の別荘に行った。彼女は東西貿易社長牧浩太郎の娘で、友人グループの花形だった。ある日、ヨットで海に出かけた蘭子はピストルで負傷した栗谷剛一という青年に会った。彼は新聞記者志望の大学生で、故郷から東京に戻る途中、何者かに襲われたという。治療のため別荘にとどまった。剛一には恋人の杏子がいるのを知りながら彼に惹かれた蘭子は積極的に近づき関係した。数日後、新聞に殺人事件の被害者の写真として剛一の写真がのった。名前は新宿の水野組幹部加東勇二となっていた。人違いをした犯人は剛一が死んだと思っているのだ。事件を追求しようと東京に向った。剛一は杏子の兄で毎朝新聞社会部記者殿村に協力を頼み、その夜、水野組の根城でキャバレー“サブリナ”に勇二になりすまして乗りこんだ。驚いた水野は剛一を殺そうとしたが、勇二の情婦百合子が彼は違うと危機を救った。彼女は勇二と剛一が双生児と推察し、剛一は母に真相を聞くため故郷に帰った。母せつは二人は双生児だといい、勇二の居場所を教えた。水野は剛一を襲った殺し屋村川に百合子を脅迫させ、勇二の居所を聞きだそうとしたが、彼女はいわなかった。が、水野は百合子のアパートから勇二が銚子の山奥で樵人をしているのを知った。村川は勇二を襲ったが、逆に勇二に撃たれた。その時、勇二を探しに剛一も銚子にやって来て勇二会った。勇二は水野の密輸事件に関係し、足を洗おうとしていた。しかし、水野がこれに反対し彼を消そうとしたのだ。勇二は自分の孤児同然の身の上を思い、剛一を憎んだ。別れ際、勇二は水野の黒幕が牧浩太郎だといった。剛一は蘭子を訪ねた。裏の納屋で密輸ダイヤを発見した。真相を知った殿村に、剛一は逮捕前に牧に自首をすすめた。が、牧はピストルを抜いた。そこへ蘭子が飛び出し、父の弾丸に当たって死んだ。殿村はスクープに成功、剛一と杏子は喜びあった。が、彼の心には蘭子の面影が苦い思い出として残った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5 赤木圭一郎さんの3役の見事な演じ分け!

2026年8月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

興奮

驚く

原作/長光太(近代文学連載「蘭曲」より)
監督/野口博志
脚本/滝口速太 柳瀬観

 YouTubeの【公式】日活フィルム・アーカイブで、7月30日(木)19:00~8月16日(日)19:00の期間限定無料配信されていたので観ました。

 長光太さんの原作本をGoogleChromeで検索したのですが、見付かりませんでした。

 海が舞台なので、暑いこの時期に相応しい映画です。

 同じ日に同じ野口博志監督の『二階堂卓也・銀座無頼帖 銀座旋風児』も観ました。
 『銀座旋風児』は、話は荒唐無稽ですが、鈴木清順監督みたいな色使いのスタイリッシュアクション。
 今作は、真夏の海らしく黄色を基調とした明るい色使いで、太陽族映画らしく当時の若者の現代文化をリアルに描いた作品になるかと思っていたら、サブリナのシーンでは『銀座旋風児』を思わせる夜の匂いがするシーンでした。

 大学生の剛一がヤクザの勇二になりすましますが、機転が効き、命を狙われるシーンでも動揺せず、ヤクザっぷりがあまりにも堂に入っていて「本当に大学生か?」と思わず疑ってしまいました。

 赤木圭一郎さんが今作で、剛一、勇二になりすました剛一、勇二の3役を演じてますが、自然に演じ分けていて、彼の演技力は見事だと思いました。

 鏑木創さんのラテンを基調とした音楽が、海という舞台やサスペンスな内容とよく似合っていて印象に残りました。

 ラストは中々衝撃的でした。

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高坂凪穂 Nagiho Takasaka