劇場公開日 2006年11月3日

「原作で嫌な思いをして、映画で口直し」手紙 アサシンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0原作で嫌な思いをして、映画で口直し

2019年4月3日
PCから投稿

東野圭吾は差別を肯定する人です。
容疑者xでは浮浪者は殺されて当然とされた。
映画では犯罪者の受刑者玉山鉄二を拒否する山田孝之の物語が、誰にでも受け入れられる展開で描かれている。
途中で出てくる、吹石一恵との物語。
被害者遺族の吹越満の物語。
それぞれに切実ですし、理解できる。
でも、感情的に受け入れられるものではない。
それを観て、想いのたけを吐き出すのは容易い。
遺族の想いも当然ですが、加害者の家族も被害者である。
それが原作者のはかけていた。
映画は、それがわかるんだ、負の連鎖は終わりにしよう。

とにかく沢尻エリカと山田孝之の演技は自然と涙が出て止まらなくなります。
沢尻エリカは関西弁も自然です。
多分、彼女は平成で世界最高の女優だと断言出来る。
原作で無視されたテーマが、差別にどのように向き合うか、最短距離なんてない、正面から、誠実に全力で、闘い、ああ。
最後の、慰問漫才は、本当に泣いたで。

アサシン