劇場公開日 2021年4月30日

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愛のコリーダのレビュー・感想・評価

全47件中、1~20件目を表示

4.0人生のどこかで覚悟を決め挑むべき山

2021年4月30日
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これまで恐れをなして一度も鑑賞できていなかった。今回の「修復版」の力を持ってしても当然ボカシまで見透せるわけではない。が、二・二六事件が起こった時代の空気、日本家屋のたたずまい、人々の表情に至るまで、鮮明になった映像は我々に本作へ挑む”動機”を与えてくれる。そうやって遂に対峙を果たした本作なのだが、いざ蓋を開けると、極度に閉ざされた室内にて、肉体と感情とが織りなす叙情的な世界がただひたすら展開していく様に驚かされた。人間の情欲を描きつつも、その構造はストイック。時に狂気と過激さを微増させながら、互いの感情がピンと張った線のごとく研ぎ澄まされていく様にも感心する。この壮絶なる役柄を文字通り裸一貫で演じた二人の身の捧げ方には言葉を失う。観終わった後はしばらく衝撃の余韻が抜けなかったし、全ての人にお勧めできる作品でもない。しかしながら人生のどこかで覚悟を決めて挑むべき山。そう言えるのではないか。

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牛津厚信

4.0愛のナギーサ‼️

2023年11月1日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

怖い

この作品は芸術かポルノか⁉️昭和11年に実際に起きた「阿部定事件」を、藤竜也さんと松田英子さんによる凄まじい性描写で描いた作品‼️一歩間違えばAVなんですけれども、この性描写があってこそ、定の吉蔵に対する女の情念が、観る者にも恐ろしいほど伝わってくる‼️

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活動写真愛好家

2.5まあ死ぬまでにこれを見とけ、の類

2023年9月2日
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鑑賞方法:映画館

セリフは
バカヤロー、コノヤロー(たけしかよ)
まあまあ、そうとんがるな。俺はお前の事好きだぜ
これだけです。
40年前は松田暎子がどうしても主役を張る様な顔には思えず
鑑賞せず。
まあ今もそうなんだけど
イマイチのれんしそそれませんでした。
50点
京都みなみ会館 20210618

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NWFchamp1973

4.0無修正版を観るべき。

2022年11月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

はっきり言って、ポルノを芸術に昇華させたのは、パゾリーニと大島渚である。『愛のコリーダ』は、セックスに執着した日本人女性、阿部定の狂気のスキャンダルを映画化したものである。この映画はセックスを見事に描いており、無修正版では、映画の中の性行為がポルノビデオと変わらないことに視聴者は驚くだろう。陰毛や精液、男女の性器の淫らな露出シーンに気後れする人もいるかもしれない。しかし、それだけでこの映画の異常な芸術性を否定するのは疑問が残る。『愛のコリーダ』で描かれるセックスシーンが、エロティックな『スピーシーズ』のそれよりも万倍も優れていることに気づかない人はいないはずだ。大島渚は、黒澤明よりも圧倒的に美意識の高い監督であり、普通の人が見て楽しいと思える作品をいくらでも作ることができたはずだ。その才能は揺るぎなく、このセックス・ドキュメンタリー風の傑作は、アジア映画史でも異彩を放っている。

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茂輝

1.5寺山修司のパクリ作品のよう

2022年6月17日
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だなぁと思って見ていたらやはりそうだった。監督のジェラシーが生んだ作品だと言えよう。しかし寺山修司は立派な監督がジェラシーをするような立派な監督ではなく、どの映画もみなイメージの羅列のような昇天しない作品ばかりだ。そして、この作品もまた、つまらない作品だった。ぎょっとしたシーンが二つあったのがとりえかな。一つは風呂場で女房とイチャイチャするところへ・・・もう一つは三味線ババアのアップ。しかしオススメできる作品ではない。どうせなら生きたままチョン切って欲しかった。

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タンバラライ

3.5感受性が強い女

2022年2月1日
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変態、セックス依存症、メンヘラ…
そう感じる人もいいると思いますが、
彼女は『ただ感受性が強い』女。
食欲や睡眠欲よりも、ただ 性欲と、惚れた男の独占欲が強いのです。

ずっと気になっていた作品でしたが 観れて良かったです♪ リアル過ぎて、ずっと恐怖すら感じていました。
というか、本当に性行為に及んでいたのでしょうか?
この時代にこんな映画が作れたんだと思うと まさに衝撃的な傑作だと思います。

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ma~

4.5ワイセツではなく男女の切ない物語ですよね。

2022年1月31日
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鑑賞方法:映画館

4K修復版の上映を機についに問題作を鑑賞しました。当初「戦メリ」だけ鑑賞しようと思っていましたが、もう映画館で観られないかも?と思いまして・・・。上映当時は芸術か?猥褻か?の議論が巻き起こりましたが、当時では致し方ないでしょうね。全編とは言いませんがセックスシーン多いですしね。それに本番ですもんね。しかし、それで語りたかった描きたかったものがあったのだろうなぁと思います。

この映画は心も経験も大人になってからじゃないとサッパリわからないし、AVとの違いがわからないのかも知れません。ただのエロにしか見えないでしょうね。最近、ピンク映画と言うカテゴリの作品を二本見て痛感したのです。人間間の愛情、恋愛には性愛、セックスはつきもので、それを描いてこそ見える心情があるのではないか?と。気持ちは背中に回した手に、動きの激しさに、行為の濃さに、視線に垣間見えるのです。あぁ、心当たりあるなぁって思うのです。「あなたから気持ちが離れたわ」なんて言葉より、心無いセックスシーンのほうが、よっぽど伝わるんじゃないかなぁ?切なさがハンパないですよww心情などをセックスシーンを通して描いて何がいけないのか?と思っちゃうわけです。しかし、まだまだ修行中の僕にはわかってないことが多数と思いますがね。

阿部定のようにセックスワーカーが、たくさんの言葉(セックス)を知っているはずのが、それを通して知らなかった恋愛言葉を知るって・・・めちゃくちゃドラマチックじゃないですか?そして、その終わりもセックス。恋の深まりも終わりの気配もセックス。いいじゃないですか。そしてそのシーンで心情やら二人の関係の移ろいを描いていく大島監督・・・素晴らしいじゃないですか。
芸術かどうかはわからないのですが、立派な文芸作品だと思いますよ。

藤竜也、最高に色気がある役者さんだなぁ。なんとまぁ退廃的な雰囲気を出せるんだろう。関心しきり。大好きなシーンは雪降る中、行進する軍隊と道の端を歩く吉藏がすれ違うシーンがたまらなく好きです。時代と逆行するような、後ろめたいような吉藏が印象に残ります。

いやぁ、迫力の一作でした。
後日、定の事件後を知りましたがすごく興味深い一生を過ごしたんですね。事件後を描いた作品があれば観てみたいです。

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バリカタ

4.0芸術ポルノ映画

2022年1月9日
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怖い

興奮

 まず、言うまでもなく、どエロい。もうほぼAV。絶対に一人で観ましょう。
 昔の日本の女性や風景の退廃的な美しさが存分に味わえる映像です。特に女性の着物の裾からちらりと見える生足がとても官能的で、谷崎潤一郎の刺青を思い出しました。
 阿部定役の松田暎子さんは元々寺山修司の劇団「天井桟敷」のメンバーだったそうです。それにしても恐ろしいほどの演技力(もはや演技と言って良いのか?)だなあと思いました。

 この映画は芸術なのか?ポルノなのか?

個人的には両方だと思います。映像はとても美しく芸術的ですが、やはりどエロいので。官能的な芸術映画であり、芸術的なポルノ映画でもあると言えます。

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フェイ・ウォン

4.5自分が存在する意味を知りたかっただけ

2021年10月9日
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鑑賞方法:映画館

観終わったあと、これまで聞いていた評論や感想がすべて吹っ飛んだ。

定は自分が生きている意味を知りたかっただけ。
存在する意味を知りたかっただけ。

それを知る方法が吉蔵とい続ける日々だっただけ。

定は若い頃レイプされたそうだ。
今でも理解されにくい心身に負った大きな傷はいつまでも残る深く憎らしく辛い傷。
そんな傷物を優しく接し包み込む吉蔵は定にとってかけがえのない宝物だったはず。
だから、あんなことをしたし、結果こんなことになった。

結局の所、単純なこと。

素直な気持ちで鑑賞することをお勧めする。

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見知らぬ世界を見聞きしたい

4.0愛。見た後しばらく抜け出せなくなった。

2021年9月29日
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愛。見た後しばらく抜け出せなくなった。

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なす

4.0定の描き方が今見ても興味深い

2021年9月24日
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鑑賞方法:映画館

とりあえずエロい、みたいな評判だけ聞いていてみたことがなったので初めてみてみた。

確かに初め10分くらいで論議を生むくらいにエロシーンが続くのだが、二人の関係における定があまり見ない描写で興味深かった。二人の関係はかなり対等で平等だ。定の勤め先の旦那ではあるが、パワハラやセクハラではない。

方向性を決めるのは定なのだ。定が提案し、彼女の希望を吉蔵が叶えていくという流れで進んでいく。でも暴力はない。

その描写は今見てもあまり例を見なくて面白かった。

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mikyo

4.0核心を突く

Kさん
2021年8月9日
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鑑賞方法:映画館

40年以上前の作品でも説得力があるのは、人間の性愛の形の極限はそう変わるものではないということと、時代の制約とか倫理とかに眩むことなく、当時としてすでに核心を突いていたからだろう。わかるわかると思いながら観ていたが、絡み合いがこれだけ続くとさすがに満腹。大方の人間はここまで溺れればどこかで飽きたりブレーキがかかったりしそうなものだが、止まらなかったのは稀有なことだとつくづく思う。そして多くの物語は止まらなかったことの言い訳を長々と描くものだが、それがないのが潔くてよい。

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K

2.5におい

2021年8月2日
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鑑賞方法:映画館

映画表現では”臭気”を表現することは難しい それは鑑賞者の経験則に頼らざるを得ない 『ネズミのような匂い』とは一体どんなのだろう あの愛欲の部屋はどれだけ籠もっていたらどんな臭気がするのだろうか
その臭気表現を邪魔するのが主人公二人の惚れ惚れするプロポーションである。あの均整の取れた体躯をあれだけみせつけらると全く臭さが感じられない 特に藤竜也の身体は同じ男からみても感嘆である

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いぱねま

4.0藤竜也を改名するとすれば、ヨクタツヤもしくはスグタツヤ

2021年7月31日
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鑑賞方法:映画館

 阿部定事件と聞いて真っ先に思い出すのが阿部サダヲ。愛のコリーダと聞いて真っ先に思い出すのがクインシー・ジョーンズの名曲だったりする。学生時代にも吹奏楽部や合唱団とのコラボで演奏したこともあるのですが、キーがEmなのでブラスセクションが苦労していたことを思い出します。ギターソロはもちろんスティーブ・ルカサー。ベースがルイス・ジョンソン♪ちなみにシングル版とアルバム版ではギターソロの長さが違う・・・

 日本版愛のコリーダが公開されたときには18歳未満だったので鑑賞は無理でしたが、「芸術か猥褻か」の裁判の行方が気になってしょうがなかった。さすがに性描写は半端ないものだったし、実際の行為を想像すると、そのままの流れで日活ロマンポルノが衰退しAVの時代へと突入する点では賛否両論あろうけどエポックメイキングな作品に違いない。

 まず驚いたのが殿山泰司でさえ下半身を露出したシーン。さらに芸者たちという人前であろうが構わず抱き合う二人の姿。ブロージョブは変態行為だと蔑まれてもおかまいなしで、ネズミの死体臭がするまでやりまくりの二人。純愛?違うな。他の人ともセックスする二人だし、単なる愛欲に溺れた変態なのだろう。ことあるごとにハサミを用意する定だったし、吉蔵もこのまま殺されてもかまわないと覚悟を決めていたのだろう。その耽美的かつ厭世的でもある世界にどっぷりとはまってしまう。

 もともと大島渚は国家権力に対する反骨精神にあふれていて、いつも怒りに満ち溢れているイメージだった。朝生を見てると、いつ倒れてもおかしくないほどブチ切れていた。映画はそれほど見てないけど、アウトロー的な社会派作品を作る監督だと思っていた。この愛のコリーダにしても映倫という検閲への抵抗を見せてくれたのだと思いたい。

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kossy

3.5生易しい評価を超越したありのままの性愛

2021年7月29日
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ついに観た。
今まで観る機会がなく(観るのが怖かったのかも)、しかし映画好きを名乗るなら絶対観ておきたかった日本映画史上最大級の問題作をとうとう観た。

正直、疲れた。
決して退屈でつまらないからじゃない。
定にアソコをちょん切られた吉蔵と同じく、精魂尽き果てた感じがした。
壮絶なまでの女の情欲、全編にわたる男女の終わりの見えない交わり、次第にエスカレートする危険な性戯。
理解とか共感とか、上品とか下品とか、そんな生易しい評価を超越したありのままの性愛を真っ向から見せつけられ圧倒された。
しかしそこに流れる空気には、不思議とドロドロとした重たさがない。むしろあっけらかんとした明るさすら感じる。
若く盲目的な定の愛欲を受け止める吉蔵の呑気さと底抜けともとれる優しさからだろうか。

芸術か、単なる猥褻かー。
公開当時かなりのセンセーションを巻き起こしたこのハードコア・ポルノは、フランス資本によって製作され、日本に逆輸入された。
アナトール・ドーマンが仕掛人というのがまた凄い。(ヌーヴェルヴァーグの傑作を多く輩出し、のちにブリキの太鼓やヴェンダース作品を手がけた名プロデューサー)
この頃の大島渚は、今のポン・ジュノのように価値の高いアジア人監督だった。

この時代にこれほど大胆な性表現に満ちた作品を撮り、上映にこぎつけた大島渚の覚悟と凄み、そして事務所を辞めてまでこの役に取り組んだ主演の藤竜也と、無名の新人だった松田英子の役者魂に感服する。
何よりも映像は惚れ惚れするほど美しい。

この作品は女性ファンの方が多いらしい。
極限の愛欲のため(狂気だと思うが)、凶行に及んだ定に感情移入するのだろうか。
やはり吉蔵の側に立って観てしまう私は、観終わってヘトヘトに疲れ果て、その理由が分かったような気がした。

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SG

4.5これを観たら『墨東綺譚』の世界が高級リゾートにしか見えない!という一作。

2021年7月21日
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有名な映画だけどこれまで未見だったから、まぁこの機会に勉強程度に見ておくか、程度の軽い気持ちで観に行って、冒頭の老人のくだりから打ちのめされてしまいました。まず、この場面に一体何の意味が!?で、次にこんなあからさまな描き方、現代じゃ誰もやらないよ!という驚き。こりゃ当時、猥褻か芸術かという論争が起きたことも理解できます。

しかしもちろん本作は、単なる猥雑な作品などではなく、たとえば阿部定演じる松田英子と藤竜也の二人を描き出すライティングは一瞬見ただけでも心奪われるほど実に美しいです。一方で、ちょっとカメラが切り替わると、とたんに照明を直に当てた、粗雑な映像に繋がることが多々ありました。これは画調の一貫性が撮れていないようにも見えるのですが、それ以上に、主人公二人を美しく描き出すことに尋常ならざる神経を注いだ、大島監督の執念を感じさせました。

大島監督の待ち合いの描き方はお座敷を垣間見るような見方としても、そこで繰り広げられるむき出しの愛欲をのぞき見る見方としてもまったく容赦なく、本作に較べれば新藤兼人監督の『墨東綺譚』(1992)の遊郭が高級リゾートに見えるほどです(もちろん『墨東綺譚』も名作ですが)。日本だと審査に引っかかる可能性があるため、フランスからフィルムを輸入し、撮影後の現像、編集もフランスで行った、といったアンダーグラウンド的な逸話も滅法面白い作品です!パンフレットは『戦場のメリークリスマス』とセットになっていて、非常に価値の高い資料です。

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yui

5.0藤竜也が美しすぎる

2021年7月16日
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マスクしてなかったら恥ずかしくて行ってなかったであろう映画。友達も夫も誘いにくくひとりで行ってみたら意外と女性おひとりさま多かった。
お帰りモネのおじいちゃん姿が定着してしまってたので、藤竜也が35歳の時はこんなに美しかったのかと驚愕。まつ毛、鼻先、鍛えられた肉体、とにかく全てが美しい。そして女性が喜ぶことしか言わないセリフ回しが最高。いまの35歳には出せない色気。定役の女優さんも、いまの20代にはできない演技。むかしのひとはほんとに大人だったと思う。

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ネコ

4.0サイコホラーな一面も

2021年6月29日
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泣ける

悲しい

楽しい

修復版ということで、

「戦場のメリークリスマス」と合わせて大島渚監督作品が
地元でも連続上映、、、

観てまいりました
🎞📽

なんでもどっかの機関に収蔵されるとかで、
スクリーンにかかるのは最後かも、なんて触れ込みもあり。

「戦場のメリークリスマス」が異常に面白かったので、
その勢いで次に上映だった「愛のコリーダ」も観ることにしたのです。

この作品はエロス作のイメージでとかく語られるようですが、
私はそこまでエロスに注力を注いだ作品とは感じませんでした。

吉蔵と定は
「その部分に惹かれあった」のであって、
ゆえに
情交シーンを情感たっぷりに描いたんだと見ました。

なによりそれを端的に表しているのは、
情交シーンのシチュエーションが
全て違うのです。

それが定と吉蔵の関係性だと。

何より私の目が釘付けになったのは、
構図と色合いが計算し尽くされていることで、

衣装と背景であったり、
情交の対位の画面の対比であったり、

とても面白かったんですね。

あと定のセリフが逐一良かった👄
独特な言葉がやるせない気持ちを振り絞って表していて。

これは私だけがそう感じたのかもですが、

サイコホラーな作品だなぁ、、、とも、、、

言葉、表情、手にする物、進むにつれて
吉蔵も定も共に追い込まれてゆき、、、

そして終いには、、、

エロスの文脈のみで見られているのは
勿体ないですね。

本当に面白かったです
🔪

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Sue Cat Boy

5.0藤竜也の色気にやられた

2021年6月24日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

難しい

今現在の藤竜也も渋くてかっこいいが、この時の顔、身体もだが、声までイイ。
定の儚くてキレイな身体と性欲のギャップが見応えあって良かった。家にDVDがあるが、知らないシーンもあったように感じた。
見直してみようと思います。

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りーぽん

3.5美しい、でもお腹いっぱい

2021年6月20日
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鑑賞方法:映画館

「阿部定事件」(若い人は知らないだろうなぁ。知らない方がいいよ)を題材にした、大島渚監督、1976年公開の超問題作。

ストーリーらしいストーリーはない。全編にわたって、ひたすらやりまくる映画だ。
そこに男女の心の機微が展開し、情念が燃える。

僕はこの作品を「美しいな」と思った。
大島監督は、制作にあたって神代辰巳監督の『四畳半襖の裏張り』に強い影響を受けたと語っているそうだが、僕は本作から、歌麿や春信などの江戸春画に見られる「美」を感じた。艶かしく、粋で、品があり、おかしみがある。
大島監督は――意識的か無意識的かは別にして――映像作品で、そういった日本のエロスの伝統を継承しているのだと思った。

そんなわけで、本作は、過激で露骨な性描写が繰り返されるにもかかわらず、決してそれが下品に堕していない。むしろ品格さえ感じさせる作品となっている。
その監督のセンスと力量には敬意を表したい。

それにしても、人間というのは、なんと滑稽な、グロテスクな、おそろしい、そして美しく、可愛らしい存在なのだろうか。
そんな、言葉で容易に表現することのできない人間という何とも不可思議な存在の本質的な一面を、この映画は我々の目の前に提示しているのだろう。

ただ、延々と繰り返される性描写には、さすがに少々げんなりした。
もうお腹いっぱい。

何だか悪い夢を見そうです。

追記
「コリーダ」って、闘牛のことなのね。今日はじめて知りました。
それから、主演の松田暎子って、劇団『天井桟敷』に所属していたのか(それも今日はじめて知りました)。
なんだか納得。

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peke