赤軍派 PFLP 世界戦争宣言

劇場公開日:1971年

1971年製作/71分/日本
劇場公開日:1971年

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映画レビュー

2.5 母国語のノイズ

2025年2月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

よど号ハイジャック事件のニュース映像から始まって「これは、世界赤軍構築のためのニュースフィルムである」と宣言される本作は、まごうことなきプロパガンダ映画である。
『プロパガンダの最良の形態は武装闘争である。』
革命戦線の構築は武装闘争することである。
――全体の中で、個人はさして問題ではない。
「ハイジャックの女王」ことライラ・カリドは言う。
――自分を英雄視しないこと。自分は決して趣味で戦っているわけではない。これは任務である。自分たちの生命は革命にささげられるべきものである。……
基本的にドキュメンタリーは退屈になっていやになるたちではあるが、これだけはなぜかちゃんと観ることができるというのは不思議である。しかも「風景」の映画であるにもかかわらず、である。
モノローグの語りの部分、どう聞いてもこれはキートン山田ではないのかと気になって仕方がない声があって、でもクレジットされているわけでもなく、自分の単なる思い過ごしであるのか……。
と、同時に重信房子のインタビュウ部分にとても違和を感じ、なぜ日本語なのにこんなにも文意が図れないのであろうかと考えていたのであるが、そうだ、これは翻訳の力である。
ある程度日本語に変換された時点で、日本語を母語とするものの特有のノイズがそぎ落とされているから、日本語を母語としないもののモノローグは明瞭に聞こえ、逆に重信のように日本語を母語とするものは、その特有のノイズのために、彼女の文意が図れなかったのではなかったか。それはある点ではわかりやすさと直結し、正確さを喪失しているのかもしれない。そしてそのために、かえって吹き替えや字幕は、日本語以外を母語とするものの本来持つ、他言語にある特有のノイズを殺しているのかもしれないのである。

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