「東西冷戦が緩和すると、アメリカの描くソビエトはこう変わる」シュワルツェネッガー レッドブル Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

シュワルツェネッガー レッドブル

劇場公開日 1988年9月17日
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東西冷戦が緩和すると、アメリカの描くソビエトはこう変わる

総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 シュワちゃんは一応有能で無口な堅物刑事役だけど、本人が一生懸命にこのアメリカ人から見た典型的なソビエト人役をやっているのが何故かちょっと可笑しい。別にこの作品は喜劇ではないしうけを狙っているわけでもないのだろうが、喜劇になっているところもある。たかだかロッカーの鍵なんて専門家に頼めばものの一分で開けてくれるだろうに、ここではわざわざ襲撃して人を殺してまで手に入れようとするのものになっているし、バスの場面はそれなりに金もかかっているのだろうが、そんなこともあってなんとなくB級感も漂ってくる。
 でもそんなことはいいのだ。冷戦終結の直前にして、おかしなソビエト人がアメリカで大暴れする。歴史的な時代の変化を感じ取りながら、ちょっと馬鹿げた彼の活躍を単純に楽しめる。

 いつ戦争になるのかという恐れがあった東西冷戦も、ソビエト連邦は経済的にいきずまってしまってゴルバチャフ共産党書記長の下で緊張が緩和した時代。ベルリンの壁はまだ崩れていないものの、ここでハリウッド映画界もそんな影響を受けて、万年ハリウッドの敵役だったソビエトの描き方が変わってくる。そもそもソビエトがハリウッドにモスクワでの映画撮影の許可を出すなんて、この数年前に誰が想像しただろうか。
 そしてアメリカ人が描く典型的なソビエト人像とはこんなのだというのを友好的に実現したのがこの作品。このわずか2年前にスタローンが『ロッキー4』で憎たらしい完全な悪役扱いだったソビエト人をぼっこぼっこに殴り倒していたのとは対照的だ。わずかな間に時代の大きな流れの変化があり、映画界でも冷戦が終了したのだとこの作品が教えてくれる。

Cape God
さん / 2015年5月31日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  単純 興奮
  • 鑑賞方法:TV地上波
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