劇場公開日 2003年5月24日

「主役は怪力男の感動ストーリー」神に選ばれし無敵の男 はむちんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0主役は怪力男の感動ストーリー

2021年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

鍛冶屋の長男として献身的な息子が、なぜ自分は人並み以上の怪力があるのか知りたくなり、スカウトされた仕事を引き受け、街を出る・・ここまでの流れで30分近くを要しているのですが、私は雄大な景色と家族の絆に温かみを感じたので、いざキリッとしたティム・ロスが登場してからは、しばらく「このままマッタリした映画でも良かったのに」と思ってしまいました(苦笑) それくらいキリッとしていて嫌な感じのティム・ロスでした。

 邦題「神に選ばれし無敵の男」とは、怪力男のこと?いや主役はティム・ロスだろうから何かあるな・・・漠然とそう思いながら鑑賞。
結構あったショータイムのシーンは、正直すみません退屈でした。
その後はティム・ロスの愛人らしき女と恋する展開になり、「神に選ばれし~」というタイトルからだんだん遠ざかり、恋愛映画に思えてきてしまった。

素のまま演じてるだけなのに、自然と客が喜ぶ展開になり、家に帰れなくなるジシェ
→ 私が購入したジャケではティム・ロスが主役と言わんばかりでしたが、実は彼が主役でした(苦笑)

小さな弟に「お兄ちゃん変わっちゃった」と言われ、悲しい表情にジシェの優しさ・育った環境が恋しくなる苦しみを感じたが、皮肉にもショーは大盛況。お偉いさんまで来て帰れなくなる・・・。
 自然体で生きた方がいいのか、計画的に生きた方がいいのか、考えさせる展開ではあった。

 ユダヤ人の二人でも、自己顕示欲や意地を張ったような生き方を貫くティム・ロス(予言者)と、自然体で生きる無欲なヨウコ・アホラ(怪力男)。
 「君とは友達になりたかった」と言い、連れていかれる部分にも苦しみを感じる。
 死後、伝心したかのように先がわかるようになる力は、良く言えば苦しみを根に持つ同士の絆や人間の可能性を感じる。悪く言えばオカルトってことでしょうか・・・。

(入院中の感動シーン)
・愛していた女と子供が窓越しにいるような...
・一番なついていた小さな弟がカニだらけの海から羽ばたく(独り立ちするという意味か)

宗教的なことは無知だし、どれだけ実話ベースにしてるかも知りませんし、そしてタイトルに釣られて観た自分としては「神に選ばれた無敵男か?うーん、そこまでは・・・」と思ってしまい、少し拍子抜けしたけど、全体的には映像美もあって楽しめました。

(余談)
時々ヨウコ・アホラの風貌が若きシュワちゃんに見えちゃいました。

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はむちん