劇場公開日 2006年6月3日

「人間の面白さとお笑い的面白さの見事な融合」花よりもなほ りりまるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人間の面白さとお笑い的面白さの見事な融合

2022年7月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

評価は低いけど、大好きな是枝監督作品!低いのは読解力のせい…。人が!多すぎる!泣
でも、今までにない庶民(貧乏)の日常にスポットを当てた時代劇で新鮮!

江戸が舞台なのに戦はないし、算数侍のような裏方系でもない。なので、全然今までと違う時代劇なので人によってはがっかりするかも。

でも、人間を描くのが超一流の是枝監督。是枝作、江戸時代の人情劇なのでおもしろくないはずない!

貧乏長屋に住む個性豊かな人々のストーリー。それぞれの人物は本当に魅力的!俳優陣も豪華で見応えアリ!
ただ、多すぎてごちゃごちゃした印象は否めない…。勿体ないけど、エピソードが多すぎて分かりづらい印象。

是枝監督は数人に絞って、その関係性やその人物を深掘りするのが上手いと思っている。
岡田准一演じる、剣術が苦手なのに敵討ちをしようとする侍始め、大小ズレた人々が集いあって楽しく暮らしている様は観客に幸せを与える。
敵討ちは成功するのかしないのかが主題だけど、そう来たか!な展開が是枝流だった。

社会派・是枝監督なのに全く重苦しさはなく、人情溢れるお笑い的おもしろさと人間の面白味の融合は見事。
セリフが聞き取りにくく、分らないまま進んでいくストレスがあったものの、幸せな気分になれる一本です。

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りりまる