七年目の浮気
劇場公開日:1955年11月1日
解説
ビリー・ワイルダーが「第十七捕虜収容所」に続きヒット舞台劇を映画化した、セクシーコメディ。蒸し暑いニューヨークのアパート。妻子がバカンスに出かけたため、一時の独身気分を満喫しているリチャードのもとに、上の階に住む美女がクーラーを求めてやってくる。地下鉄の通風口に立ったマリリン・モンローの白いスカートが巻き上げられるシーンはあまりに有名。舞台でも主演を務めたトム・イーウェルが、映画版でもリチャードを演じている。
1955年製作/104分/アメリカ
原題:The Seven Year Itch
スタッフ・キャスト
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2022年10月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
妄想そのもの。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番がピタリとあった妄想と思えた。
言うまでも無いが、モンローは化粧しなければ、ヘップバーンよりも美しい人だと僕は思う。
彼女のエキセントリックな化粧を見せながら、伝統のアメリカンセクシーを演技ている。
誰でも思うだろうが、オードリー・ヘップバーンには!この役は絶対に演じる事は出来ない。しかし、ティファニーのオードリーと、この映画のモンローは同じ様な役。
そして、あのプリティー・ウーマンの誰だっけ?アメリカのアイドルは伝統的に変わって行く。
ジュリアン・ロバーツだ!モンローは金髪ではない。しかし、あの青い目と金髪が男心を掴む。
うだつの上がらない中年男と、彼に思わせぶりな態度を取るマリリン・モンローの危険な火遊び。軽薄なようでいて掴みどころのない彼女のミステリアスさに中年男ともども引き摺り込まれてしまう。この適度に思い通りにならない感じまで含め、彼女はまさに「男の欲望の究極的具現」と呼ぶにふさわしい。
しかしこの中年男、浮気めいた妄想癖こそあるものの、基本的には生真面目だし度胸もない(度胸の有無を男との価値の審級にするのはあんまりよくないことだけれども)。男はモンローと火遊びに興じる現況を遠隔地の妻に当て嵌め、嫉妬に狂う。自分がそうしているように、妻もまた浮気しているんじゃないか、と。こうして男は妻への愛を影画的に再認する。そして部屋と心に巣食うファム・ファタールに別れを告げる。
面白いのは、男の中ではモンローへの浮気心は完全に消滅したにもかかわらず、二人の別れのシーンはどこからどう見ても仲睦まじい夫婦にしか見えないこと。男は汽車に乗るために勢いよく家を飛び出すのだが、靴を履くのを忘れている。するとモンローが家の窓を開けて「忘れ物よ!」と彼に靴を投げる。いや、それもう夫婦じゃん。喜劇の中にほんのりと皮肉の苦味があるこの感じはいかにもビリー・ワイルダー映画らしい。
「苦味」は他にもある。本作では凡庸な中年男が我々観客の擬似存在として設定されているわけだが、彼は最終的に妻への愛に目覚め、モンローのもとを去ってしまう。しかし私としては唐突に置いてけぼりを食らったような気分だ。ラストシーンのモンローのキスは、男にとっては決別の合図だったのだろうけど、私にとっては永遠の呪いにも等しかった。悠然と去っていく男と、魅惑の檻に閉じ込められた私。それまで上から覗き込んでいたはずの見世物に、かえって見下されているような苦々しさを覚えた。
2022年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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結婚七年目の夏、出版社に勤める主人公は、バカンスに出かける妻と息子と離れてマンハッタンで一人仕事。帰宅後は真面目に過ごすと妻と約束したのに、上階にやってきたとびきり可愛くてピチピチした女優志望の女の子と知り合い、中二おじさんの妄想癖が大爆発。次から次へと楽しい想像が続いて、アホらしいやらいじらしいやらで、思わず笑ってしまった。
でも他の男から妻子のことを聞くと急に嫉妬のスイッチが入り、今度はそちらの妄想に苛まれて、自分の妻子への愛を再確認し、若い子との火遊びはキッパリ止めることにする。自分が思うほど妻には大事に思われていないだろうけど、と言う主人公に、自信を持たせてあげるマリリンの言葉とキスが優しくて粋だった。
こんな出来事が起きたら、いいですね〜笑。
2021年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
1.助演が、マリリン・モンロー(2階の美女)か、イヴリン・キース(妻)
→ 出演時間や発言時間から見ると、そうなる
2.だが、観終わった後は、圧倒的にモンローの印象が深い
→ モンローは、顔・発言・容姿・行動がダイヤの様に光ってる
3.イーウェルの妄想も面白い
→ 有名な映像、地下から風が来て、モンローのスカートが捲れるのも妄想の映像
→ 時間で言えば、映画全体の50%位がイーウェルの妄想の感じ
4.イーウェルの妄想がメインで、モンローとの会話がサブかな?
5.感動や感激や心躍る場面等は無いが、面白い映画だった