劇場公開日 2002年4月20日

「考えさせられるテーマだったが、やっぱりそこはシュワちゃん映画でもありました」コラテラル・ダメージ スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0考えさせられるテーマだったが、やっぱりそこはシュワちゃん映画でもありました

2017年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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シュワちゃん映画らしからぬ題材でありながらも、良くも悪くも終わってみればシュワちゃん映画に落ち着いたって感じでしたかね。
まあ個人的にはシュワちゃん映画はこれで良いと思ってます、そもそもシュワちゃんの活躍を見たいが為に鑑賞した映画なので、シュワちゃんがシュワちゃんしてるだけでそれなりの満足感はあったりするもので。
ただテーマがテーマだけに、コトが終わって、いやぁ~今回もカッコ良かったよシュワちゃん!で済む映画ではないのもまた事実・・・シュワちゃん映画でありながら、爽快感はあまり得られない作品でしたね。
9.11以降も復讐が復讐を生む負の連鎖は世界各地で続いていますから、何かこうやりきれないと言うか、見ていて虚無感で一杯になってしまう作品でした。

とは言え、まあやり切れない映画はやり切れない映画でしたけど、結局シュワちゃんがシュワちゃんしてましたからねぇ、メッセージ性とシュワちゃんらしさ、両方完璧に描けていれば一番良かったのですが、中途半端になってしまった辺りはちょっと勿体無かったかもしれませんね。
リアルな題材なんだけど、結局リアルさは皆無なアクション映画って感じでしたので(苦笑)
普通死にますよ、あんな無謀な行動・・・。
敵地に一人乗り込んで、いろいろとありながらも、途中普通に移動できている姿がかなり違和感ありありで、何だかなぁ~と思ってしまいました。

ところで作品を見ている時には気付かなかったのですが、シュワちゃんは一切銃器類を使わないでテロリストに立ち向かっていたんですね。
あくまで一人の消防士として、家族を愛する普通の男として描いたと。
でも、まあ消防士としての知識を駆使して戦う設定は面白かったのですが、ただの消防士にしては無双過ぎたのはやっぱりシュワちゃん映画って感じでしたよね、ありえなさすぎて笑っちゃいました、けど何だかんだでこう言うの嫌いではないんですけどね。

ジョン・タトゥーロとジョン・レグイザモを見れたのも妙に嬉しかったなぁ、使い方はやや微妙でしたけど、あんな顛末も彼らならありと言えばありか。
あとテロリストのリーダーの奥さんもいいキャラしてましたね、ある意味そこはシュワちゃん映画らしくなくてリアルだったかも。
テロリスト側にも様々な人生模様がある、テロを起こす理由もある、しかし仕方のない犠牲からまた復讐が生まれる、まさしく堂々巡り・・・話的には何かと考えさせられる話でしたし、やや衰えを見せた頃とは言えシュワちゃんのアクションも存分に堪能させてもらいました、が・・・良質な映画とは言い難い雑さが少々気になってしまう映画でもありましたかね。

スペランカー