劇場公開日 2006年3月4日

「うわっ、久しぶりに見た拷問シーン!痛いよぉ・・・」シリアナ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0うわっ、久しぶりに見た拷問シーン!痛いよぉ・・・

2020年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 これもまたスタイリッシュな映像。散りばめられたエピソードと若干の時系列操作によって、強烈な印象を与えてくれる。しかし、4人の群像劇風な作りになっている上に、中東におけるわかりにくい石油会社の裏舞台と場所がわからなくなるほどの国際色を出しているため、置いてけぼりを食らってしまうこと必至なのかもしれません。そうです、見事にやられました。これほどまでに理解できなかった映画は久しぶりでした。小学生時代に大人の映画を観てチンプンカンプンだったことまで思い出したくらいです。

 アラブの王子が採掘権を条件の良い中国に渡してしまったことに端を発し、米石油会社の合併に関心を抱いた政府とエネルギーアナリスト。そして解雇されたパキスタンの人たち。それぞれの思惑が中東を舞台に蠢いてゆくストーリー。最初はアナリストのマット・デイモンが息子を事故で失うといった悲劇に見舞われるのですが、途中から悲劇の主人公はジョージ・クルーニーへと移っていった。暗殺の失敗もあって、CIA本部からはスケープゴートとして裏切られることになるのです。とにかく拷問シーンは『マラソンマン』や『オールドボーイ』以来の凄さ・・・トラウマになりそうなほど痛々しかったです。

 群像劇の面白さは、それぞれの人間がクライマックスで出会い収束するところにもありますが、今までに見たこともないような瞬時の邂逅だったりして、印象に残るシーンでした。それぞれの運命や如何に?!と、会場が明るくなってもすぐには立ち上がれないほどの脱力感を味わえます。

 日本だって原油の輸入の9割くらいは中東に頼っている。本当は無関心ではいられないはずなのに、国内に165日分の備蓄があるなどといったことは知らないで過ごしています。70年代のオイルショックのことだって忘れ去っています。しかし、小学生の頃、トイレットペーパー不足になり、トイレに紙がなくて手で拭いてしまったことは忘れられません(嘘です)。

〈2006年3月映画館にて〉

kossy