劇場公開日 2004年1月10日

「ルヘインの原作をヘルゲランドが脚色」ミスティック・リバー なおさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ルヘインの原作をヘルゲランドが脚色

2022年7月23日
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鑑賞方法:映画館

劇場公開時鑑賞、原作既読。
少年時代と今、刑事、容疑者、被害者の父という立場に別れた3人の描き方、真相の見せ方、対照的な容疑者家族と被害者家族、メインの事件に隠されていたことなど中々ポイントも多くて、映画化を知った時はまとめるの大変じゃないかと思った。それほど長いわけではないのに、あのずっしりとした読後感を映画で再現…はまず無理だから少しでも近づけるのか、と。

再度観てみたが、デイブだけ書きかけとか、過去をなぞるように車に乗るデイブとか、見上げる2人と下されるブラインドのシーンとか、旨味滲み出てる。ああ、好きー。そしてストーリーを混乱させることなく整理しつつ見せていく、脚本の手際が素晴らしい。アレかね、高いハードルであるほど素晴らしい結果出しちゃうタイプなのかね、ヘルゲランド先生は。

3人の好演に目が行きがちだが、対照的な行動にでるマーシャ・ゲイ・ハーデンとローラ・リニーも素晴らしかった。奥さん役より女房感あるローレンス・フィッシュバーンも。

もしもあの車に乗ったのがデイブ(だけ)じゃなかったら。
劇中何度か出てくるフレーズは、無意味な問いかけだろうか。
ショーンは捜査を続けると思う。そしていつか真相が明らかにされてほしい。そう願わずにはいられなかった。

なお