劇場公開日 1996年5月

「【貧しい少年が、鷹の幼鳥を育て始め生き甲斐を感じ始めた時に起きた現実の非情さ。厳しい現実をリアリズム溢れるトーンで描くことを信条とするケン・ローチ監督の萌芽を感じさせる作品。】」ケス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【貧しい少年が、鷹の幼鳥を育て始め生き甲斐を感じ始めた時に起きた現実の非情さ。厳しい現実をリアリズム溢れるトーンで描くことを信条とするケン・ローチ監督の萌芽を感じさせる作品。】

2022年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー ビリーは毎朝、6時に起き新聞配達をしながら、学校に通う。母も日々働き、兄ジャドも炭鉱夫として働く日々。そんな兄の唯一の愉しみは馬券を買う事だった・・。-

◆感想

 ・貧しい日々、周囲からも揶揄されながら学校生活を過ごすビリー。そんな彼が、ある日、偶然鷹の幼鳥を見つけ、古本屋から鷹の飼い方を記した本を万引きし、少年鷹匠の如く、ケスと名付けた鷹を飼育していく。

 ・ビリーが皆の前で、鷹の飼い方について説明するシーン。皆の知らない単語を黒板に書きながら、鷹の世話について生き生きと説明するビリーの表情。
 - 一人の先生は、わざわざビリーがケスを飼っている小屋を訪れる。-

 ・ビリーの生きがいにもなっていたケス。だが、。ケスの食料を飼うために兄ジャドから渡された馬券のお金を使いこんでしまい・・。

<サッカー好きのケン・ローチならではの、サッカー好きの先生によるは”えこひいき”サッカーシーンは面白く。
 そして、それまで学校の友達たちから揶揄されていた、やせっぽちのビリーが鷹の世話について淀みなく話すシーンから、友達たちのビリーを見る眼が変わるのであるが・・。
 ビリーの愉しみが、一瞬にして消え去るシーンは切ない。
 彼が、ケスを見つけ土に埋めるシーン。
 厳しい現実をリアリズム溢れるシーンで描くことを信条とするケン・ローチの、その後の社会派作品の秀作を数々世に出してきた萌芽を感じさせる作品である。>

NOBU
マサシさんのコメント
2023年9月13日

やっぱり、イギリスはフィシュアンドチップスの国ですね。共感します。

マサシ