僕は19歳だった

僕は19歳だった

1968年製作/114分/東ドイツ
原題または英題:Ich war neunzehn

スタッフ・キャスト

監督
コンラート・ボルフ
脚本
カール・ゲオルク・エーゲル
パウル・ビーンス
ゲアハルト・ボルフ
撮影
ベルナー・べルクマン
  • グレゴールジェッキィ・シュバルツ

  • ヴァディムワシリー・リバノフ

  • サーシャアレクセイ・エボシェンコ

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映画レビュー

4.0 少年の目を通して見た、戦争末期の残酷かつ美しい光景が印象的な一作

2026年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本作は旧東ドイツの映画監督、コンラート・ヴォルフの生誕100年を記念して、2025年から続いている回顧上映の一作品です。同監督の初期作かつ自伝的要素の濃い作品です。

ドイツに生まれ、その後旧ソ連に家族で亡命したヴォルフ監督は、そこで映画制作の経験を積みます。培った映画理論、技法に裏打ちされた本作の映像は完成度が高く、モノクロームのスタンダードサイズの作品でありながら、編集に古さを感じさせません。

旧東側諸国の映画は政治的プロパガンダが先行して、娯楽性や抒情性が低いのでは、という偏った先入観を持っていましたが、本作の筆致の瑞々しさ、感情の機微を繊細にとらえる目線、そうした偏見を覆しました。

例えば冒頭、川を挟んで向かい合うドイツ軍とソ連軍。投降を呼びかけるソ連側の放送が続く中、ゆっくりと川の流れとともに漂う「何か」。この印象的な一場面には、本作の戦争の残酷さと視点の抒情性を同時に描く、という性質が凝縮していました。

確かにちょっとソ連赤軍を品行方正な軍隊として描きすぎなのでは、という点で違和感を感じなくもないけど、そこは旧東ドイツ、旧ソ連の両方で国家と渡り合いながら映画を作り続けてきた、というヴォルフ監督の事情を考えると致し方なし、でしょう。

作中、アウシュビッツと思われる場所での映像が挿入されており、やや唐突な印象を受けるけど、これは別作品からの引用とのこと。大戦後間もない時期にアウシュビッツの実態が旧東側でどう認識されていたのかを知ることができる、資料的意味においても貴重な映像でした!

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yui