劇場公開日 2026年1月9日

「邦題は一捻り欲しかった」コート・スティーリング 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 邦題は一捻り欲しかった

2026年1月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

内容を知らずに観に行ったのですが、その理由の一つが「コート・スティーリング」という題名にあるように思えます。鑑賞後に調べたら、「盗塁失敗」の意味であり、転じて「チャンスを掴もうとして失敗する」という比喩的な意味でも使われているそうです。熱狂的ではないけれども平均的には野球を知っていると思っていましたが、全く知らなかったことに愕然とするとともに、原題をそのまま邦題にしたことによる「伝わらなさ」が、興行成績にも影響するんじゃないかと、自分の無知を棚に上げて心配になる程でした。

さてそんな題名にまつわる恨み節は脇に置いて内容について触れることにします。お話としては、かつてメジャーリーグからもドラフト指名を受ける寸前まで行きながらも事故でチャンスを棒に振った主人公ハンク(オースティン・バトラー)が、マフィアの争いに巻き込まれるというものでした。ハンク自身に過失と言える過失はないにも関わらず、マンションの隣人ラス(マット・スミス)がくすねた金を巡って、ロシア人マフィア、プエルトリコ人マフィア、そしてユダヤ人マフィアに次々と狙われるハンク。恋人のイヴォンヌ(ゾーイ・クラビッツ)にまで類が及び、ニューヨーク市警のローマン刑事(レジーナ・キング)に助けを求めるも驚くべき事実が発覚するなど、昨年末に観た「世界一不運なお針子の人生最悪な1日」の主人公バーバラ同様に不幸の連続に見舞われる姿は、観ているこちらもいたたまれない程でした。
勿論そこは映画なので、最終的には上手い方向に行く訳ですが、ハラハラドキドキの連続が心地よく、最終的に何とかなった時のカタルシスは中々のものでした。

また、マフィアからの逃走中に「キムズビデオ」店が登場したり、ラスの車のナンバーが”ASS HOLE”だったりと、遊び心も満載なところも面白い作品でした。

そんな訳で、いまだに邦題には得心が行きませんが、テンポの良さと心地よいスリルが印象的だった本作の評価は★4.0とします。

鶏
ノーキッキングさんのコメント
2026年1月13日

共感ありがとうございました。
日本映画だったら夢破れた未練たらたらの主人公を描くのでしょうが、そこはアメリカ、ドライですね。

ノーキッキング
またぞうさんのコメント
2026年1月11日

当方も伝わる邦題を考えるべき派です。正直かなりの良作と思っておりもっと普通に知ってほしいデス。

またぞう
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