ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー

劇場公開日:2026年7月3日

解説・あらすじ

「ブラジルの声」と称される伝説的音楽家ミルトン・ナシメントの半生と最後のツアーに迫ったドキュメンタリー。

1942年にブラジルで生まれたミルトン・ナシメントは、幼い頃に唇をとがらせる癖があったことから、タバコの吸い殻を意味する「ビトゥーカ」と呼ばれるようになった。彼は自身にとっての聖地であるミナスジェライスの風土に根差し、ブラジル音楽、ジャズ、フォークを横断する独自の音楽言語を築き上げ、1972年のアルバム「Clube da Esquina」をはじめとする革新的な作品群により、20世紀以降の音楽に新たな地平を切りひらいた。80歳を迎えた2022年にはステージからの引退を発表し、ブラジルから欧米17都市を5カ月かけて巡る最後のワールドツアーを敢行した。

本作では、ミルトンの最後のツアーに密着し、その時間と現場の空気を記録するとともに、約60年におよぶ彼の音楽人生の軌跡を振り返る。さらに、カエターノ・ベローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リーら、ミルトンを敬愛する57名の著名人の証言を通し、彼の存在が音楽史に刻んできた影響と広がりを立体的に浮かび上がらせていく。監督は、これまで音楽やカルチャーを題材にした映像作品を制作してきたフラビア・モラエス。「セントラル・ステーション」で知られる俳優フェルナンダ・モンテネグロがナレーションを務めた。

2025年製作/115分/G/ブラジル
原題または英題:Milton Bituca Nascimento
配給:リアリーライクフィルムズ、パルミラムーン
劇場公開日:2026年7月3日

オフィシャルサイト

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ⓒ GULLANE ENTRETENIMENTO S.A / ReallyLikeFilms + Palmyra Moon

映画レビュー

2.0 インタビューが多すぎる。もっとライブシーンが観たかった。

2026年7月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ミルトン・ナシメントの引退ツアーのドキュメンタリー映画。最初に言うとミルトンのバックステージ、関係者インタビューが中心で、ライブシーンは少な目。この映画でミルトンを知るなど、初心者向きではありません。ミルトン・ナシメント教(すみません、そんなもんありません)の信者向け映画のよう。

アーティストものの音楽ドキュメンタリーでここまで、持ち上げ、誉めそやすことしかしないのも珍しい。でもさ、ミルトンの全盛期知らない人がみたら、ミルトンの歌の良さが伝わってないとか、クエスチョンしか残らないんじゃ? ここでもクインシー・ジョーンズのインタビュー。他でマイケルのことは悪口言ってた頃だけど、ミルトンはベタ褒めしてました。

「クルビ・ダ・エスキーナ」のドキュメンタリー映画の方が良かったな。でも、あの映画観といたから、本作の異常さもわかる。だって、ミルトンの代表曲、「トラヴェシア(Travessia)」以外、ほぼ「クルビ・ダ・エスキーナ」からの選曲だった気がするから。

👉AI による概要
「クルビ・ダ・エスキーナ(街角クラブ)」とは、ブラジル・ミナスジェライス州で1960年代後半に生まれた音楽ムーブメント、およびその中心人物たちが1972年に発表した歴史的名盤のタイトルです。ミルトン・ナシメントやロー・ボルジェスといった音楽家が、ベロオリゾンチの街角で仲間たちと出会い、ジャズやロック、ボサノヴァなどを融合させた独自の音楽(ミナス・サウンド)を確立しました。

「トラヴェシア(Travessia)」はハービー・ハンコックも参加したアメリカ録音の『コーリッジ』(69)で英語で歌われた「Bridges」としてビョーク、サラ・ヴォーン、トニー・ベネットもカバー。日本だと、最近映画にちょいちょい出演されてる鈴木慶一さんのムーンライダーズが日本語カバーしてます。むちゃくちゃよい曲。この曲のライブシーンたっぷり聴かせないとダメじゃん?何、インタビュー被せてんのよ!

「クルビ・ダ・エスキーナ」の曲、ちょこっとずつ歌って、列車の映像や、移動中の列車で作曲したとか語りまくる。そして、引退ツアーのステージに、ロー・ボルジェス含めた「クルビ・ダ・エスキーナ」のメンバーが集まる。くるか?くるか?「青列車(O Trem Azul)」・・やらんのかーい!(いやー、ライブ会場ではやってるよね?)映画で流さんのかーい!そりゃ、作詞も作曲もミルトン絡んでないからってわかるけど、サービスしてくれてもよかったんじゃない?ロー・ボルジェスが2025年早逝したことを考えると、絶対入れとくべきでしたね。

エスペランサちゃん、知らんかったけど、ミルトンと共作アルバム出してるのね。あとでポチっとく。

ラスト、双子のイラストレーターの肖像画が完成してご満悦のミルトン。仏画みたいにみえた。南無〜🙏

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minavo

3.0 神格化が過ぎて興がさめる。

2026年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ブラジル音楽と聞けばサンバそしてボサ。そのまま聞き続けてハマってくると、その先必ず避けて通れないのはエルメト・パスコアールと、この作品の主人公ミルトンナシメント。少なくても自分はそーでした。
彼はブラジルの声と呼ばれたりするけどThe Brazilと言っても過言ではない。むろん大好きなアーティスト。
映画では世界を回ったラストツアーやその道中の映像を中心に据えながら、関わりのあったゲストたちが彼の神性やカリスマ性、崇高さを惜しみなく讃える。カエターノ・ヴェローゾ、イヴァンリンス、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リー、パットメセニー、エスペランサ・スポルディング、ハービーハンコック、ウェインショーター・・・。ゲストの登場のたびに、おっ!と、その贅沢さに驚くも、あまりの褒め契り続けるので、残念ながら作品は単調に。個人的にはエスペランサの歌唱シーンは眼福でした。晩年のミルトンをスクリーンで拝みたい方には間違いなく必見です。
エンディングロールで、ホテル?のベットに腰掛けてゆるく体を動かすミルトンが聞いていた曲がめっちゃ気になる。

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そろそろだな。

4.0 ブラジル音楽の神ビトゥーカのドキュメンタリー

2026年6月27日
iPhoneアプリから投稿

今日の試写会は、ReallyLikeFilms様のご招待で『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』特別オンライン試写会。

私はボサノバが大好きで、アントニオ・カルロス・ジョビンとかジョアン・ジルベルトとかをよく聴いてたけど、実は「ミルトン・ナシメント」を本作を見るまで知らなかった。

ボサノバ寄りのものもあるが、もっと土臭かったり、ジャズ寄りのものもある。大きなくくりで言えばMPBという「ブラジルの大衆音楽」になるらしい。

本作は、ファンのみならず、名だたるアーティストたちが愛してやまない「ビトゥーカ(ミルトン・ナシメントの愛称)」のフェアウェルツアーの様子を、インタビューを交えて送るドキュメンタリーだ。

80歳を超えてステージ活動からの引退を決意したミルトン・ナシメントのフェアウェルツアーは、ブラジルは元より、ヨーロッパ、アメリカと回る世界規模のコンサートツアー。

会場もロンドンでは「ユニオンチャペル」、ヴェネツィアではオペラハウスの「フェニーチェ劇場」、ブラジルでは最大規模のアリーナ会場とその規模に圧倒される。

また、ミルトン・ナシメントを語るアーティストたちの豪華にも驚かされる。

私が知っている(好きな)アーティストだけでもチック・コリア、ハービー・ハンコック、エリック・クラプトン、ウェイン・ショーター、パット・メセニー、スパイク・リー、セルジオ・メンデス、スタンリー・クラーク、イヴァン・リンス、ポール・サイモン、クインシー・ジョーンズ、ジルベルト・ジルetc. と有名アーティストが多数出演。ミルトン・ナシメントの偉大さを語り、ビトゥーカへの愛を語る。

他にも多くのブラジルのアーティストたちのコメントがあるのだが、もっとブラジル音楽に造詣が深ければ、このミルトン・ナシメントの周りに重層的に繋がるミュージシャンの関係がもっと楽しめたのにと少し残念にも思った。

後半には生まれ故郷であるミナス・ジェライスや、ブラジルが辿ってきた軍事政権下での民衆の生活など、ミルトン・ナシメントの音楽のルーツや背景にも迫る。

多くのアーティストたちが「ビトゥーカはブラジルそのものだ」と語る。

私も鑑賞後、さっそくアルバム「ウン・ゴスト・ヂ・ソル」をダウンロードして聴きながらこのレヴューを書いているが、本作でミルトン・ナシメントに出会えてほんとうによかった。

映画『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』は7月3日より公開予定。音楽ファンは必見のドキュメンタリーです。

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KUBO

2.5 熱狂的ファンが見れば十分満足できる内容なのだろうが…

2025年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原題タイトルにある「ビトゥーカ(Bituca)」とは、ブラジリアン・ポップスの巨人ミルトン・ナシメントのニックネームだ。子供の頃、機嫌を損ねた時に唇を尖らせる癖(いわゆるふくれっ面というやつだ)を指して「ビトゥーカ」とあだ名をつけられたのが由来だとか。ナルホド。

本作は、そんな彼のフェアウェルツアーに密着し、彼のワン・アンド・オンリーな音楽性や人となりを浮き彫りにする——はずだったのだが…。

全編これ「予告編」といった感じのシーンの繰り返し。ありがちな、少年期の想い出にまつわる再現ドラマの挿入。単なるフォトセッションにしか見えないミルトン本人の静止画的アップショット。顔見世的な印象が強いビックネームたちのインタビューコメント…。そんな映像が115分間えんえんと続く。

こんなありきたりな編集で見せられるくらいなら、いっそのことフェアウェルツアーの中からどこか一か所に絞って、そのライヴ模様を楽屋裏からリハ、本番ステージに至るまでじっくり映し出してくれた方がどんなによかっただろう。

劇中、座ったままのミルトンがほぼ板付きに近い状態で歌っている様子が何度も出てくる。その感動的なステージパフォーマンスを「動きに欠ける」「絵的に退屈だろう」と判断し、先のような構成・編集を採ってしまったのか。
本人が歌う楽曲の数々をフル尺で聴かせてくれないのも、そんな同じ理由からか。あるいはクリアできない著作権などの法的問題でも残っていたのだろうか。

…とまあ、実に残念な仕上がりに、いろいろ邪推が止まらない。とにかく好事家が見ればそれで十分、といった内容のドキュメンタリーだった。

ついでにひとつ、個人的に「おっ」と思ったシーンのことも書いておきたい。それは、ミルトンが長年闘病中のウェイン・ショーターの病床を訪ねるくだりだ。心なしか目の焦点が定まらない老いたショーターのアルカイック・スマイルが、ちょっとした衝撃だった。

以上、特集「TIFF/NFAJクラシックス ブラジル映画週間」にて鑑賞。

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いたりきたり

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